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ウーバーとイエローキャブ乗り比べ

北米の都市部で移動する際、ついつい便利なので、どうしてもウーバーに頼ってしまうが、昔ながらのイエローキャブにも乗ってみた。

恐らくガソリン代の節約になるのと、客待ちの際に声を掛けやすくする為なのだろうけど、乗り込んでもしばらく、窓を開けまま走るもんで、排気ガスが臭いし、車が止まると結構暑い。エアコン使って欲しい。。。

イエローキャブの運転手に「ビジネスはどう?」と話し掛けると、それまで掛けていた白いイヤホンを外して、いろいろと熱く語ってくれた。

熱く語ってくれるのはいいんだけど、お願いだから運転中にハンドルから手を離さないで欲しい…(笑)

私:ところで、客は減ったの?
彼:もう「死んだ」って感じだよ
私:ウーバーには登録しないの?
彼:いくら抜かれるのか知っているか?
私:さっき乗ったウーバーの運転手に聞かれたけど、こっちが25ドル払っているけど、向うの手取りは17ドルって言ってたよ…
彼:だから30パーセントだよ。ここから、ガソリン代とか経費を引いていくと利益なんて何も残らないんだ。新車でウーバーやっている奴らは分かっていないんだ。ウーバー始めた奴は数ヶ月もすると分かるのさ。こんなんじゃやっていけないってね。

彼:こっちは、メタル(タクシーの登録ライセンス)代も払っているし、メンテナンス代だってバカにならないし、保険代なんて月800ドルだよ。
私:メタルってこれね。
彼:奴らの狙っているのは、最終的には自動運転(Self-driving)さ。このままやっていって、いったい誰が得をするというんだ。まったく馬鹿げた話さ。間違ったポリシーだよ。政府はなんにも有効な手を打てていない。

熱く語る彼の言葉に頷きながらも、時代に取り残されていく者たちの悲哀を感じました。なんとも埃っぽい車内から。

降りる際には、少しでも手取りが多くなるように、キャッシュで払いました。チップ代わりに、端数を切り上げて。

一方、こちらの写真(記事のサムネイルと同じ写真)は、ウーバーで乗った車の車窓から撮ったもの。メーターが無いので、なんだかスッキリですね。エアコンのばっちり聞いた車内には芳香剤のいい香りが漂い、無料のミネラルウォーターも用意されているなどサービス精神旺盛でした。

イエローキャブの時と同様に「やっていて儲かるのか?」と聴くと、昨日などは市内から空港送迎も多くかなりの売り上げだったとのこと。運転手は自分で会社も経営していて、建設関係の請負業もやっているらしい。逆に、自分でビジネスはしていないのかと聞かれる始末。。。ウーバーだけで生活している訳ではなく、儲かりそうなときに少しだけ働くスタイルで、あくまで小遣い稼ぎ。まさに、イケてるシェアリングエコノミーって雰囲気が漂っています。

配車時はアプリ経由で確認出来る名前でお互いに確認するし、何も言わなくても行き先も値段も決まってから乗るので安心感がある。アプリに登録したカードでの支払いなのでキャッシュ不要だし、着いたらいきなり降りれるのも良い。UX(ユーザー体験)重視とは言うけど、その通りなんだよね。

日本だと高すぎてタクシーなんて乗らないけど、地方や郊外で配車シェアアプリを使えたら乗るかもなあ。人数によってはバスよりも安いからね。せめて高齢化が進んだ地方とか、バス路線が無くなったところとかには、容認して欲しいなあと思った次第です。但し、スマホが使えることが必須なのが、高齢者にはネックかも知れませんが。

そんなことを考えながら、乗り比べた、ウーバーとイエローキャブでした。ちなみに、イエローキャブは2回、ウーバーは8回、利用しました。