見出し画像

ベトナム起業日記:#32. 「あんた、痩せすぎよ!」健康診断で突然医師が叫んだ!

某月某日

ベトナムで就労ビザを取得するために健康診断を受ける必要がある。
事業ライセンスも受け取り、銀行口座も開設できたこの怒涛の週も終わりに近づいた木曜日、1区のとある病院に朝向かった。
立派な建物に入って英語で受付に予約を入れたものですと告げると、「日本人ですか?」と日本語で返ってきた。
振り返ると後ろには日本人専用の窓口もあり、ホーチミンにこんな病院があることに驚いた。
健康診断は身長・体重測定から始まり、視力検査、そして最近日本では行われなくなった色弱検査も行われた。
私は色弱だということは、小学校の時の検査や免許証を取る時に判定されていてわかっているものの、今回も渡された本のページの中に数字なんて全然見えてこない。むむむ、悔しい、、と思いながら、次の検査へ。

一通り検査を終えて、最後に医師の問診を待つ。
名前を呼ばれて立ち上がると、ベトナム人だろうか50代くらいのマダムの医師が担当であった。
座って、最近大きな病気をしていないか、などの質問に答えていると、急に医師の目が大きく見開いて、
「You are so skinny!」
と叫んだ。
「え、、」
「、、俺が?」
コロナ禍で在宅ワークしてた2年間で7キロも太ったしホーチミンにいる平均的なベトナムの男性のほうが痩せて見えるけど、、どうしてそんな印象を与えたんだろうと考えていたら
「You are so skinny!」
と検査表の一箇所を指さしてもう一度マダムが叫んだ。
マダムの指差すその箇所を覗き込んでみると、

Weight:52

と書いてあった。「え、52、、キログラム???」
単位が違うのかなと一瞬考えたがポンドだとしたらもっと少ない体重になってしまう。どういうことだろう、、
「You are so skinny。。。」
マダムは検査表を見つめてもう一度呟いた。

「先生、私の体重は52キロではないと思います。70キロぐらいはあると思います」
と説明すると、マダム先生は私の体を一度上から下まで眺め、
「セブンティー、、キログラム?」
と半ば問いかけるように呟いたとか思うと何度か頷いた。
どうやら納得してくれたようだ。人を呼んで体重測定をやり直すように指示をしてくれた。

一階の測定場所に戻ってもう一度体重計に乗ると体重は72kgだった。
計測した人が謝りながら検査表の数字を52から72に訂正してくれた。

さすがに43歳のおじさんが身長174cmで体重52キロだったら何かの病気になっていると誤解されてもおかしくない。もしかしたら労働ビザの発給にも影響したかもしれない。マダム医師がちゃんと見てくれてよかった。

検査はこれで無事終わったものの、持ってきた証明写真の背景が青色で、白色じゃないからだめだということで受理されなかった。
仕方なくGoogleマップで見つけた歩いて15分のところにある写真屋さんまで証明写真を取りに行くことになった。
やれやれ、一回で物事がすんなり行かないのが今回のベトナム滞在の宿命なのかもしれない。

炎天下、写真屋さんから病院へ歩いて戻る途中、素敵なティーハウスを見つけた。
暑いし、朝食を抜いていたので、ついつい寄り道してティラミスとコールドブリューのコーヒーを頂いた。これが本当に絶品だった。


さっき写真を撮ってもらった写真屋さんの初老のマダムも笑顔がとてもすてきなマダムだったし、物事がすんなり進まないかわりにこうした出会いがあるのが人生の良さなのかもしれない。


続く。



サイゴンにはこんなうっとりするようなティーハウスがあります。皆さんも是非サイゴンを訪れてかつて東洋のパリと言われた街の名残を楽しんでください。


私の会社Goldrush ComputingへのWebサービス、iOS・Androidアプリの開発のご相談はこちらからお願いします。↓↓↓

mizutori@goldrushcomputing.com


次回は↓↓↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?