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経管栄養の手順(実践編その7)

母の住まいを片付けるため、週に2、3回、母宅へ通っていますが、片付けというものは、頭も体も使うようで、だいぶ疲れてきました(笑)
お金払って業者に丸投げ、という方法もありますが、やはり私にはそうはできなくて、目を通しながら進めています。私たち姉妹の臍の緒とともに、母自身の臍の緒もあったり、私たちの成績表だけでなく、母の国民学校の成績表や卒業証書、当時も卒業を前にサイン帳を回してたらしく、そんなのも出てきたり、ということは結婚するときに持ってきたんか?と思ったり。そういうものがしまってある(というか、引っ越したときのままになっていた)ダンボール箱たちにようやく着手したのが年末で、おかげさまで終わりが見えてきたように感じるこの頃です。自衛隊だったか?「始めれば終わる」という言葉の通り、きっと終わる(笑)
母の経管栄養を終えてから出かけて、夕方の経管栄養の時間までに帰宅、という状況下、往復に1時間半はかかるので、現地で2〜3時間の片付けって、微々たる進みようですが、先日、着物の買い取りというものも初めて経験したし、次はクラシックな足踏み式ミシンなど査定してもらう予定です。


では、経管栄養の手順、続きです。

お道具さんたちを洗います。食器用の洗剤で普通に洗うだけですが、スポンジは食器用のスポンジとは別に、お道具専用のスポンジを用意しましょう。

病院の看護ステーション内ではスポンジだけでなく、シンクも分けられていました。道具を洗う専用のシンクと、それ以外(手を洗ったりする用)のシンク。病院では、厳格にシンクを分けているからか、使ったお道具さんをシンクに直に置いて洗いました。私はシンクに直置き、一寸ためらいを覚えましたが、看護師さんたちがしているから、練習させてもらう身としては、とにかく真似して、教えてもらう通りにやりました。自宅では、専用のシンクを用意するのは無理なので、専用の洗い桶を用意してもいいかもしれません。私は手に持ったまま洗う派で、長いチューブはくるくる巻いてまとめて、手に持って洗います。

チューブをくるくる巻いて
手で持ったまま洗いますが
写真を撮るため
ワークスペースに置いてみました


一番洗いにくいのはチューブです。経管栄養が終わった段階でローラークレンメの白いダイアルは一番上にしたので、洗うときもそのままで水の流れは全開、洗うのに適した状態です。もし、白いダイアルを途中にしたまま経管栄養を終えたなら、洗うときに、ダイアルは一番上へ移動させてください。ダイアルが途中だと、水はほぼ中に入らず流れず、あるいは、時が止まったかのようなスローモーションとなります(笑)
細いチューブに水が入っていくように、水道の水量は細めに調整します。チューブの口から水を流し入れてサッと洗い流してから、泡立てたスポンジで全体を洗います。

洗う方法は看護師さんによって違いました。泡立てたスポンジでチューブの口あたりを洗うと自然にチューブ内にも泡が少し入るのでそれでOK、という方法。スプレー式容器の洗剤で、チューブの口から中へとシュッと入れ込む、という方法。それから、チューブの口を洗剤で洗えば、洗剤がチューブ内に入っていかなくても、お湯で洗い流せば大丈夫というご意見。むきになって洗剤を中に入れて、もしきれいに洗い流せてなかったらその方が良くない、というご意見も。
病院で教えてもらってる身としては、早速スプレー式の食器用洗剤を買いそうになりました(笑)が、最終的には、チューブの口あたりを洗うと自然にチューブ内に泡が少し入る、を選択し、そのあと流水でよく洗い流しています。

それから、チューブを洗うとき、水が上手いこと通っていかないときには、チューブの入口と出口に高低差をつけてみたり、それでも流れていかないときは、点滴筒(滴下の速度を見るための場所のこと)をキュッと押すことで動くかも、とつい思うのが人の常。チューブの口がどこを向いてるかを確認せずに、つい押すと、あらぬ方向に水がシュンと飛んでいきますのでご注意ください。

あと、これは趣味の問題なので、どうでも良いのですが、私は、点滴筒の中に泡が入ると水を満タンにして泡を追い出したい(笑)なので、点滴筒の角度をいろいろ変えて傾けて泡を追い出すことに成功したら、丸めていたチューブを一直線に伸ばして、水がツーっと全部流れ出ると納得します(笑)

点滴筒から泡を追い出して
水が満タンの図

それと、もう一点、チューブのローラークレンメ(滴下の速さを調節する部分のダイアル)のダイアルは全開にして、洗っているわけですが、その際、ローラークレンメを移動させるのがおすすめです。メーカーによって違うのですが、ローラークレンメのダイアルを全開にするとスルスルと動いてしまうタイプのものは、洗っている最中、勝手に滑って移動してしまうので大丈夫です。ですが、ダイアルを全開にしても滑らないタイプのものだと、ダイアル部分のチューブが狭くなってしまい、たぶん詰まりやすい。なので、洗うときには、意図的に場所を移動させて、まんべんなく水の通りをよくしましょう。ローラークレンメが動かないタイプで、ずーっと同じ場所にしたままにしていたら、きちんと洗っていたのに、何かの拍子にローラークレンメを動かしたら、そこだけ黒ずんでいるのを発見しました。黒ずんでたから即廃棄にしましたが、2週間使ったら廃棄するなど、使用期間を決めてもよいかもしれません。

チューブを斜めに一直線にして排水
ローラークレンメ(紫色)の
白いダイアルを上にして洗っているので
流れが全開になってます
このとき
斜めにしたチューブ上を
ローラークレンメが
勝手にスルスルと下方へと移動するタイプと
全く動かないタイプがあります

他のお道具さん、ボトル、シリンジ、計量カップは普通に洗います。シリンジは中の黒いゴムの部分が段々と劣化して滑りがわるくなってきます。使える期間はメーカーによっても違ったり、また個体差もあり、2日目から動かなくなり始めるのもあれば、たまに1週間くらい大丈夫なコスパの良いコもいます。
そして、力の限り押しても引いても動かないときが必ずやってきます。洗剤の泡がつくとスルスル滑って動きがよくなるので、うっかり騙されそうになりますが、その時だけのことなので、滑りにくくなってきたら、薬を吸い込むのも力技になってくるので(笑)、もったいない、もう一回くらいがんばって使おうかなとつい思ったりしますが、あまり無理しないで廃棄しましょう(自分に言ってます、笑)

専用のスポンジとシリンジ


洗い終わったお道具さんたちは全てミルトンに浸けます。


ミルトンについては、実践編 その1 をご参照ください。
無限ループ(笑)

ということで、おかげさまを持ちまして、ようやく経管栄養の手順を書き終えることができました。書かせていただきましたことに感謝申し上げます。
そして、お読みくださった方々、本当にありがとうございます。読むより見てわかる動画がいいのではないかと、若い甥姪たちには言われましたが、私にできる形で文章にいたしました。
今後も何か書きたいときは、ここに綴ってまいります。

どこかの誰かのお役に立てば幸いです。

お読みくださり、本当にどうもありがとうございました🩷



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