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#3 高校時代〜ナンパ待ちの夏

中学から高校にかけて親友ができる。
アカリとは今でもアホな事を言って笑い合える。

高校の3年間、学校生活の思い出はほとんど記憶にないが、学校以外での思い出はたくさんある。

夏休み。
海に行きたいけれど、電車で行くのは面倒で…
車ならラクなのになぁ…

それで私はアカリと駅前のロータリーのベンチに座ってよくナンパ待ちをした。

駅前と言っても田舎なので、人はあまりいない。

市内や市外から海に遊びに来る車を待った。

駅のロータリーに入ってくる車と車の中の人を観察しては、
「あれはアカン!」とか、
「めっちゃ男前やった!!」とか、
言いたい放題言って楽しんだ。

その頃、地元のヤンキー達は、
シャコタンの車にウーハー、
車内に白いファーを敷いて、バニラやココナッツの匂いを充満させていた。

海へ走る車はまだ良かったが、
峠を走りたがる車は、甘ったるい匂いと車酔いが混ざって最悪だった。

今でも甘ったるい香りは好きではない。

ナンパしてくる人がイマイチな場合、
「友達待ってるから」と嘘をついてスルーした。

イケてるメンズの場合、
私達は喜んで車に乗り込んだ。
(今の時代はどんな事件に巻き込まれるかわからないので、知らない人についていくのは絶対やめようね。)


ナンパ待ちで、地元の3コ上のバスケ部数人と知り合うことがあった。
3コ上なので高校時代もギリかぶっていない世代。

車2台だったので、アカリはもう1台の車に乗り、
私はクッシーの車に乗った。

クッシーは背が多分180cm以上あったと思う。
さすがバスケ部、大きくてかっこよく見えた。

海に向かうまっすぐの道、始めはもう1台の車の後ろを走っていたが、クッシーは急に車を止めた。


そして私にキスをした。

その後、何事もなかったかのように、海でまたみんなと合流した。

今思い出してもあのシチュエーションは歴代No1だったと思う。

クッシーのことも好きだったが、
彼と同級生だったシゲのことも後に好きになった。

シゲの弟、ヤッちゃんはうちらの1コ上で、
地元の小さなライブハウスでよく歌っていた。
イエモンのコピーをしていた。
髪型も当時の吉井さんみたいだった。

私がイエモンを好きになったのはヤッちゃんの影響だろう。

他にもブランキー、ハイスタ、Green day…辺りは、
誰かがライブでコピーしてて好きになったか、
好きな人がカラオケで歌ってて好きになったか。

シゲはドラムをやっていた。
もうそれだけでカッコよく思えた。

シゲは奈良の大学に進学したのだったか、奈良まで会いに行ったこともあった。

これを書くにあたってシゲのSNSを覗いてみたところ、シゲは全く更新していなかったが、嫁がシゲをタグ付けして2ショットの投稿をいくつかしていた。

こんな幸せマウント取ってくるような女子と結婚したのか…
新婚旅行だか、ディズニーでお揃いで耳付けるタイプだったのか…
意外やなぁ〜


駅前のショッピングセンターの中のハンバーガー屋さんで、アカリとアホな話ばかりしていたある日、20代半ばぐらいのお姉さん2人組に声をかけられた。

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