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デザイナーがBtoBのサイト制作・自分のレジュメでチェックすべきはもの何か

令和元年5月22日に行われた株式会社LIFE PEPPERさんと株式会社POLさん主催の勉強会「スケールベンチャーR&D会参加から読み解く【BtoBベンチャーが知っておきたいマーケティングとデザイナーの話】」に参加し、株式会社ベイジ代表の枌谷さんのお話を伺いました。

ターゲットはマーケター・事業担当者でしたが、以下の立場からデザイナーの私でも心に響きました。

・時としてワイヤーの構成・ライティングも行う
・BtoBサイトに携っている
・フリーランスデザイナーのポートフォリオサイトのブラッシュアップ

色々はお話がありましたが、BtoBで改善した時に効果が出やすいのはコピーということでしたので、理由・BtoBのサイト設計・ライティングはどうあるべきかという点に絞り記載します。



BtoBサイトのターゲットは誰か

意思決定者である企業の担当者(これより、「担当者」と言います)

BtoCとの最大の違いは意思決定者と利用者が別になることです。
具体的にはスカイプエンタープライズなどのビデオチャット。
BtoC製品でも具体例がないわけではなく、・ ベビーカー・ペットフード(BtoCですが、購入者と利用者が違う)が挙げられます。

見慣れているBtoCサイトとは違う、普段の自分の生活感覚(カスタマー目線)とは違うメッセージが要求されます。

どんなメッセージを主眼に置くべきか

組織に導入した時のメリットをアピール

具体的には、

・経済合理性を重視する
・組織改善・効率化などコピーで具体的なメリットを追求し、言語での説得力を持つ

ただ驚くのは、某大手企業でさえ、カスタマー目線のメッセージだそうです。ツールを使うと自分の生活・習慣にどんなメリットがあるかという視点でサイトが設計されており、BtoBのメッセージ発信の難しさを感じます。

また、BtoCは基本、感情(買う理由より欲しい!という思い)で動く一方で、BtoBは担当者が大きな裁量を持たされ、上長の決済が必要なため、導入メリットを具体的に掲示しないと心に響かないとのこと。

担当者や所属する組織がいか楽になるか・何がメリットか言う視点でメッセージを書くことが要求されます。

(個人メモ)ただ、カスタマー視点が不要というわけではなく、OEMでの導入を行う等の場合は、問い合わせの受け皿を担当者企業が行う場合もあり、さじ加減が必要なところだと思います。

構成はどんなストーリーを描いていくべきか

機能訴求と課題訴求していきながら、課題解決のストーリーを描ききり、担当者が忘れないストーリーの構成にしていく

担当者は機能を見、そしてこんなメリットがある!という課題ベースで見るので。

(個人メモ)BtoBのサイトはトップページからの検索が多いので、TOPでストーリーを立て、グローバルナビの順番に考慮することで、ストーリーを描き切ることが可能かと思いました。

ライティングで気をつけることは何か

見出しだけみて興味が出るようにする
できるだけたくさん書く(=SEOにつながる)
言い切り型にする
曖昧な言葉を使わない

BtoBのサイト担当者は、早く検討を終わらせたい。ので、まずは見出しをざっと確認し、興味がある場合本文に進む行動をとるそうです。
ので、多少見出しがBtoCより増えても概要を言い切ってしまう方が刺さる場合が多いとのこと。

また、曖昧な言葉とは戦略・win-winなど私たちが良く目にする耳障りがいいものの、抽象的すぎる言葉です。
あまりに多く使われてるなら注意した方がいいとのこと。

なお、曖昧な言葉は以下より確認が可能だそうです。

デザイン(見た目)はどんなものが良いのか

見た目が良い方が良い

BtoBのサービスは、機能重視ではあるものの、競合がいる場合は
大手の場合はブランド力で選ばれるものの、無名の場合は見た目が決め手になるため。

また、多くの人が行き交う展示会では、見た目で引きつけないと埋もれてしまう。

SNSでの情報発信はするべきか


した方がいい

BtoBは、大きなお金が動くのでブランド力のある無しが最後に効いてくるため、社長や有名な人がいると良い評判につながり、契約のひと押しになる場合がある。

そのため、SNSを有効活用した方がいいとのことでした。

アクセス解析に反映されない理由
→SNSから直接は来ず、オーガニックの指名(社名など)検索でくる
→Slack等で活発な情報交換が社内で行われてる場合、ダイレクト検索でくる

流入元を知る方法
ベイジさんの場合、お問い合わせに「知ったきっかけ」という項目を入れてる(なお、ベイジさんの場合6割が推薦)

ただ、当たり前ですが、業務中SNS禁止の会社には効く手段ではないとのこと。


その他

・セキュリティの話は特に担当者が知りたいところ、特に導入実績に官公庁があるとより説得力が出る。
・慎重に決定をする担当者を想定し、Faqやサポートのページを充実させる。
・理想形は、Webページを担当者がそのままホワイトペーパーとして活用できること。
・BtoBサイトは訪問者も少ないので、A/Bテストよりコピーに力を入れた方がコンバージョンが上がりやすい。

感想

私は2つの点で役立ちました。

(1)BtoBサイト構成の答え合わせ
今、BtoBのコーポレートサイトの構成をやっているのですが、本当にこれでOKか、第3者視点で確認したいと思っていました。
元々担当者向けに業務効率化といったワードは大事にしていたので、おっしゃっていた要素を入れてあるものの、曖昧ワードも散見されるので、この辺の見直しが必要ではないか、と思っています。
ただ、一番心に響いたのは、デザイン面。BtoBのデザインの見た目のブラッシュアップの価値をアピールするかは正直なところ難しいところでしたが、このまま良い見た目も合わせて提供できるようにするべく、説得する言葉を模索していきたいと思いました。


(2)フリーランスデザイナーとしてどのようにレジュメを構成していうべきか
BtoBの話はもちろんですが、特にフリーのデザイナーがどう仕事を取るか、という話にも置き換えられると思いました。フリーランスのデザイナーもアサインしてもらうときは、意思決定者と利用者が別です。
さらに、今は企業の認知・成長に貢献できる施策が打てるデザイナーを求めている傾向が強いと思います。
ので、先方の課題をどう解決していくか、その成果はなどをアピールができるとより多くのお仕事に恵まれる機会を生むと思いました。


枌谷さん曰く、色々と削られた部分が多いというお話でしたが、短い時間の中で沢山チェックするべきポイントがあり、これを実践するだけで多くのサイト・自分のレジュメが改善できると思いました。ありがとうございました。

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