TwitterがXに変わった日、私の名前も若菜みさではなく「ぽ」に変わっていた。

免許証も保険証も、全ての表記が勝手に「ぽ」に変更されており、
家の郵便受けも何者かによって「ぽ」と貼り直されていた。

幻覚を見ているのだと思い、ひとまず朝イチで精神科に行った。

「先生、今日の朝から私の名前が・・・p、「ぽ」なんです！
ええっと、えーと・・・ごめんなさい。説明がうまく出来ないんですが、自分の名前が勝手に変わったような幻覚が、急に今朝から・・・」

「本名はなんですか？」

「わ・・・あれ。わ、わー・・・え、あれ・・・なんだっけ」

「X神経症ですねー」

「・・・X神経症？」

「Twitterの利用時間が一日10時間を超えるユーザーに見られる症状です。Twitterのアップデートとユーザーの脳が見えない電波を通してリンクしていくんですよ。まぁ、Twitterに脳をハッキングされたってことになりますね。詳しいことは我々もまだ分からないんでね。」

「・・・？」

「これねー薬がまだ出てないんでね、とりあえず隔離治療になりますね。受付で案内するんで、待合室でお待ちください。お大事にー」

私は半ば強引に診察室から出された。
その日の午後16：00から隔離病棟で治療を受けることになった。

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1年後

「ぽぽぽぽぽぽぽぽぽp、p、ぽぽぽぽぽぽぽ？？？？ぽぽ！ぽぽ！」

看護師A「あー・・・はいはい！「ぽ」さん・・・」
看護師B「嫌だねぇ〜。こうやって全部乗っ取られて、この子なんかねぇ。もう植物みたいになっちゃって。」
「お気の毒に」