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教育の地域格差について思うこと

2ヶ月ほど前に話題になった阿部幸大さんが書かれた「底辺校出身の田舎者が、東大に入って絶望した理由」をきっかけに考えたことを書いてみる。

私はこれを書かれた阿部さんと出身高校が同じだ。
ここで、「東大進学を目指すような高校に通ってたんですね。」と思った人は、都会育ちだと思う。

田舎は高校の数そのものが少なく、進学を目指す人が集まる高校が限られていて、目指す大学のレベルはかなり幅広い。
私は、とても東大を目指せるレベルではなかったが、高校での成績が最底辺だったわけでもない。

年齢差(私のほうが数年上)があるとはいえ、同じ地域で育った者として、同意できることがあった反面、疑問が残る部分もあった。

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先日、阿部さんのツイートにコメントしたところ、返信をいただき、私が思っていた疑問の理由が少しわかった気がした。

東大合格できる学力の人とそうではない私とでは、同じ地域格差といっても重視したい問題が違い、大学進学の目的も違ったのではないだろうか。

○東大合格できる学力がある場合
阿部さんは、高校入学時に高い学力があったにも関わらず、大学進学を考える機会がなかったことが問題と書かれている。

(担任が大学受験について何も考えてくれなかったことは、私にとっては不思議だ。)

◯難関大合格は難しいレベルの人の場合
こちらは、私の個人的意見なのだが、高校入学時に同じ学力でも、そこから伸ばす手段が田舎には少ないことが問題だと思う。

インターネットの普及により、私が高校生の頃とは状況が違うとはいえ、予備校や塾の選択肢が豊富な都会との差は、現在もあるのではないか。

様々なパターンがあって、問題点はまだまだあると思う。

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私は大学進学を田舎から出る手段として考えていた。

大学を就職予備校だと思っているのかというご意見に対しては、高校生の私はそう思っていたとしか言えない。すみません。

ただ、進学という方法が最も親にも学校にも理解してもらいやすい実家を出る方法で、それ以外は思いつかなかった。

私も田舎から出たいという気持ちがなければ、大学について調べようとしなかったかもしれない。

一言に「教育の地域格差」といっても、何を問題だととらえているのかを話し合った上で議論を始めないとならない。
問題点が一致しないまま、反撃が始まってしまったことが、阿部さんの記事についての議論がぐちゃぐちゃになってしまった原因のひとつなのだと思った。

私のツイッターでの小さなコメントに対して返信を下さった阿部さんに、とても感謝している。
そして、これから発信されていくことにも注目していきたいと思う。

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