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サンパウロ フォーラム第26回大会の舞台裏

ブラジルの保守系デジタル誌 Revista Oesteより。
「6月29日(木)にブラジルの首都、ブラジリアにてサンパウロ フォーラム第26大会のオープニングが催された。主要議題である「ラテン アメリカとカリブ地域の主権進展のための地域統合」について意見を交わすべく、急進左派の各国代表者230名が集結している。

大会会場はブラジリアのサンマルコ ホテル。https://sanmarco.com.br/site/
グッズショップや外国人活動家の存在も見受けられた。店頭にはチェ ゲバラのプリントのTシャツや、独裁者スターリンの画像のバッジ、マルクス関連本や前ボウソナロ大統領を悪く描いた書籍が並んでいる。

販売担当者がドルをレアル(ブラジル通貨)に交換してもらっているもの目にできた。(入場料がドルで徴収さていている)品物の値は、1レアルから100レアルと幅広い。(今日のレートで1レアルは29.93円程度)

会場にはキューバ制裁に反対するバナー等も飾られている。労働党政権下における過去の財務大臣の無実を訴えるリーフレットも配布されていた。
会場には、労働党の歴史的人物José Dirceu氏の姿もあった。(60年代にキューバでカストロの元でテロ要人になるべく訓練を受け、顔面整形施術後、ブラジルに帰国。過去のダシルバ第一政権において官房長官を務めた。2012年以降ダシルバ大統領同様に数々の汚職で有罪判決を受け、刑務所の出入りを繰り返した。)
大会は7月2日の日曜日まで続く。
(大会スケジュールはここ https://note.com/mkcaderno/n/nae78706536b0 に訳した。)



一方)ニカラグアの独裁者オルテガ自身は今回のサンパウロ フォーラム大会に出席していないものの、数名の同国の代表者は来伯している。
そのオルテガに関して、ブラジルのダシルバ大統領は今のところ今期就任後一度たりとも批判はしていない。
同大統領の所属先政党である労働党の外交補佐官であり、同党の創始者の一人でもあるRomênio Pereira氏はこう述べている。
「サンパウロ フォーラム並びに労働党内でも、ニカラグアとベネズエラに関する事柄は様々な解釈をもとに扱われている。危機的状態に手を差し伸べる最善な方法は話し合いであり、親しき仲であればそれが容易に可能となる。良き友とは、悲しみの時にも寄り添える仲だ。善悪にかかわらず。異なる意見があっても、提案という形をとれる。よってしてフォーラムの最終声明文は広範なものとなる。」

要は、サンパウロ フォーラムは「友達の集まり」だというわけだ。

サンパウロフォーラム参加中は、ダシルバ大統領は、各国の左派諸政党が自身を批判することを禁止するとした。「友達批判は個人的に行うべきで、公の場では友人同士は褒めたたえるものだ」と説明。

このダシルバ大統領の発言は彼が今までに行ったオルテガに関するコメントと受け取れるもので最もそれらしきものだ。つまり、ダシルバ大統領は 公の場でオルテガを批判することはこの先もない、ということだ。
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備考 ブラジル現地正午過ぎに、前ボウソナロの被選挙権の8年停止が裁判にて確定。同日にベネズエラでも現職マドゥロの対抗馬として有力視されている人物が15年の被選挙権停止判定を受けた。
ベネズエラもサンパウロ フォーラムの主要参加国である。


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