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半年以上収監され続けているブラジルのインディオ

糖尿病を患っているブラジルのインディオが昨年の12月下旬以来、起訴もされずに、同国最高裁のデモラエス長官の一存をもって、逮捕後拘束されて続けている。逮捕当時より20キロ体重も減り、視力もかすむ一方。逮捕の理由は、「反民主的活動」を率いた事、とされている。釈放はもとより、迷夢所内での糖尿病患者用の食事提供の弁護団の度重なる懇願にさえ、未だ連邦検察局も最高裁も一切応じていない。(起訴されていないにも関わらず、拘置所でなく、重罪人と共に刑務所に収監されている)
シャバンテ族長のインディオのその名はセレレ。セレレ酋長は、すでにデモラエス最高裁長官に手紙も記し、政治に対する訴えの手段として暴力を用いることは自身の意思に反すると訴えている。その証拠としてビデオも挙がっている。事件は12月下旬、ダシルバ大統領の当選後にブラジリアで起きた。選挙結果に満足していない前大統領の支援者が首都ブラジリアの連邦警察署の建物の前で暴動事件を起こしたとされていて、そこにはセレレ酋長を含むシャバンテ族の仲も混ざっていたというのだが、ソーシャルメディアでは、右派には無関係の左派系のアナーキスト集団であるブラック ブロックのメンバーが写っている映像がSNSで当時より出回っている。
セレレ酋長が妻と子供らに面会を果たせたのは、収監から90日後。家族はマトグロッソ州在住で、セレレはそこで福音派の教会の牧師として生計をたてていた。
刑務所は収容人数オーバーで、トイレ、シャワーもままならず、場所不足から睡眠も交代でとらざるを得ない。
セレレ酋長の健康状態は糖尿病の悪化から、腎臓機能不全、糖尿病網膜症、手脚切断、高血糖値による意識混濁の可能性もあるとされている。
国立先住民保護財団(FUNAI)からも、現政権下で新たに設けられたインディオ省からも見捨てられた状況下にある。

備考 上記URL内容は英語。沙訳を日本語で載せたが、是非英語で読んでみてほしい。
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