あんまり色々言わないでください

あんまり色々言わないでください

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今誰かが悲しんでいたとしても、今日はスキップして帰ると決めていた、月が踊る、目に見えない、星の回る、スピードがあがる、まわる夜を 夜風が慣らす、泣いた、触れて後悔したあの顔、怖がっていた顔、境界がうかぶ、私がいなくなる、空を仰ぐとごめんなさいが広がって、明るくて苦しい、身勝手に、誰にも届きませんようにと、最初からいなかったらよかったと、笑っている、祈っていたら終わっていくだけのなにもかも、あなたのおかげで、時間も言葉もなにもかも、静かな音と、あなたの悲しみを笑う、私を救えるは

    • あなたの言葉の手触り、古いラブレターのほこりを払うような間合いが、私に、私を私で、探せと言う。 昔の違和感を、洗ったばかりの手で差し出す時、笑われたくて滑らかになった、それでも1人で生きなければいけない事への恐怖に、必死の抵抗があなたに、せめて面白くみえますように。 可笑しさを私だけのものにして、深夜に持ってきた、愛することを強制しない、真っ平らな心を月と呼ぶ人と、朝まで一緒にいよう。 昼が最高気温を更新しても、夜中はいつもツルツルだった、あなたの前でだけ季節がめぐり、あの

      • 33日目、母

        追いつきたい、宇宙にも敵わない不思議、私がここにいて、起きると眩しい、春の汗が身体に染みている。 最初から守り方を知っていた、どうしてか全てのことが、起きると同時に始まり、困らせた背中の、誰かの温もりに、必然や偶然、初春、許されながら生きてきた感じがする。 安心も納得もない、積んだ花はすぐに枯れ、暖房の温度を間違えた、この部屋に私の悲しみがある限り、あなたがしてくれたことの、傷は正しかった。 産声をカッコ悪くした、見たいあなたの笑顔を、新しい時間に、目の前の孤独に返していく

        • 24日目、空腹

          その人にかかる重力はその人になってみないとわからないように、私の身勝手さは誰にもわからない、他人は変えられないと、作物は、育つことからやめる。 幸せな時だけ人の欲を守れる、誰かを見下すと平和を願える、みんなに好かれるあの人は、正義の話をしたがらない、否定的な言葉だけが、本当に聞こえるのは何故だろう。 お腹が減った人が怖い、普通が当たり前じゃないから、できるだけ自意識を無くして、ばいばいさようなら、すり抜けていって、触らないで私、無知の幸せが始まって、好きに喜べる春が好き、そ

          1日目、南

          青と青が出会い、橙の道が伸びる、育ちすぎた木の下で、他人の生活は紺一色。海がおかしいのか私がおかしいのか、この光を明日に持っていく術を、雲の名前を知らないまま、生きていてよかった。 どこかに行くようで、近寄ってくるようで、ずっとそこにいる私達のおわり、一番輝いているところに届くまで、ずっと誰を好きでいたい。今消えても良いと思ってしまう程、私達は自然に逆らえない、大きな勘違いの先に、自ずと終わるまで生きる義務がある。 色んなことがあった、本当に色んな事が、その全てが、紺色の悪

          1日目、南

          -1日目、端

          私の端っこを手放す。 あなたの面白いから遠ざかる、大雑把になる、区切られた寂しさ、語られた、手応えのない執着。 大人になった孤独を、俯いた夜に聞く、窓を開けて正座して、会える夜に聞く、母の背中。 平日の深夜、公園に落りてきた星が透けて、透明な笑顔の思い出に、窓が唸る、外に連れ出して欲しくて泣き、止まなかった。 いつも何かに謝りたい、私の願いで変わることはないから、突然の暗闇も嬉しい、差し出された平気を振り解く、平均的な夜に寄りかかって、一歩ずつ、あの頃に降りていく。 あな

          -1日目、端

          最初から、0から存在したかった、老いて、鼻をつまむほど簡単なこと、ひとりになって自分になれる、匂いが遠ざかる、一度できた溝は埋まらないと知りながら、皺々の心に保湿液を塗る。 毛の生えてない、初めての間合い、あなたが、この会話を後悔しないように、あなたを通り抜ける、普通でいられますように。 自由を手放しそうな、正しい他人の匂い、きっと誰もが好きになる身勝手を、一見複雑な退屈が、これまでもこの先も、平穏を、邪魔しませんように。 あなたがこれまで嗅いできた香りに、点数をつけても

          運転者の顔を忘れる、ミラーに映る自分、以外に興味がない、昨日と似た光の、見慣れた夜景に涙を流すことができる。恋していたい、いつも、どんな薬も消化する、陽気に、誰にも迷惑をかけずに生きれるはずもないから。 全部を寂しくする、ちゃんと黙って、丁寧に、丁寧に消費できない、特別になりきれない、あなたはいつか、あなたと似た人と幸せになる、その確信が嬉しいです。 全く違う私は、あなたという話の中で、ただほんの少し、そこを走るこの車に、流れる違和感の重みが、正解だと思っていたいだけ。

          全員が主人公だと知って、服を捨てた、生き物みたいな湯は、裸の私だけに話しかけてくれる。 湯気に消えそうな故郷の声、できるだけ身体を乗り出して、黙って俯く夜に、あの頃の私が幸せでありますようにと祈った。 細かい雪が頬に当たって、一瞬、今まで貰った言葉達が遊び回って、溺れていたかった、コンパスで掘った足の傷も、ぜんぶ笑い話の中。 皮膚が剥がれるように、私の透明な部分だけが溶け込んで、このまま、私だけの宇宙に逃げそう、手ぶらはずっと怖い。 私が死んでもあなたが主人公でいてくださ

          手袋が大きくて力が入らない、握れない寂しさを目印に、走っている人はいるだろうか。 無重力みたいに軽い、光が、あなたに共感してもらったみたいな、たった1つの点が、点が眩しくて、たくさん、瞬きをする。 あの頃、誰かに愛されていた気がする。無いものばかりがあるから、何も見えないように、私をギュッと抱き寄せる。 帰る家がある人とは友達になれないような、ひとりの、それぞれの冬だけが繋がれる、限界で会いたい、本物の嘘、子ども部屋の向こうで。 綺麗な冷たさの、あなたの言葉みたいな真夜中

          学校で教えてくれなかった、早足で帰っていく流行りのサビが、何を伝えたいのか。 モンキチョウが落ちている、過ごしたい季節はいつも、次の春にあって、待った、祈った、祈ることを考える、嘘に触らないように、眺める、私はあなたと話をする時、自分のことばかり考えていて、あなたはそれに気づいている。 あなたの嘘は心地良い、背負ってきた、きっと、もっとずっと本当の不安を手放さず、それを隠そうともしない。 詰め込んだ教科書と一緒に、夢も歳をとる、大きな人が春を歩いても、その生暖かい風を感じ

          私には一生辿り着けない場所に、花が咲く季節が来る。 抱きしめる力が弱い、いつまでも拭いきれない違和感を、私が望んだのかもしれない。私は、あなたが必要なことを誰にも理解されたくない、過剰摂取、解像度を下げ鼻を噛む、鼓膜が張る、小さな嘘が優しさになる。 失う予感がする、夏だった、波は、私を置いて帰ってしまう。私を怖がる目の二重線、あなたの肩から伸びる水平線、真っ直ぐに、体温計、自由と永遠、この後悔が知られることなく、秋を通過しますように。 秋風の鋭さと、あの子への羨望は同じ、

          玄関

          簡単に開いた鍵は、自然と失くしてしまう、悲しさが育つ、開けっぱなしにする代わりに、今日は何も許さないと決めている。 全てじゃなくて良いから、正しく生きようとしなさいってお婆ちゃんが言うから、新しい友達に合わせて、都度、下地を塗り直す肌。 何1つ安全では無いのに、危険な見出しの本を探しにいく。 守るものがあるから悲しいのか、面白くない、そんな事ない、退屈が根が張る頭で、扉を叩く。 おばあちゃんが良い人間ではありませんように。 もらった血が、生き急いだ傷を撫でる、明日も、今日と

          コーヒー

          隣の君も、いつかは皆になってしまって、苦い孤独は、大気圏のようにいつもそこにいる、目の前を流れる人達を、待っている人達がまたどこかにいるのだろうか。 特別になって許されたかった、標準に近づけた目や鼻が、なんとなく、あの人の望む娘にはなれないと知っている。 愛を真剣に歌った人の目、人混みに融和する私と、たまごの温かい匂い、あなたの過去にしてください、今見ている景色と同じように、元カノみたいにすれ違いたい。 理想が日焼けする、繁華街には勝てないし、甘くて眠れない、寂しいのかも

          コーヒー

          強い雨、の音の中、みる夢は楽しい、煩わしい湿気も美化され、嫌いになれない全てを忘れる。 君への不信を消そうとする行為が愛と呼ばれたり。 いつも頭が痛い、少し、震えて笑うだけ、教えてくれない、あなたの言葉にならない部分が、ただ穏やかに眠って欲しいから、おやすみに絵文字はつけないでおく。 細胞がスカスカで、昨日の事も入れられない、傷つけるために目を逸らす、あなたにうつる、網膜に私が焼きついている。 さようならを言ってみる、お互い背後に希望、うっすらと、期待しては振り返る、一生

          近すぎると測り間違える、間違えては逃げるように、遠く、生まれた空に帰ろうとする。 捕まらないよ、全身に泥、いつかの太陽の匂い、終わってほしくないと思える日が確かにある。 裸足を怒られる時、私自身を褒められていると思う、不安は私を束縛しない、私は、私以外に生きて欲しいと思う、あなたが私の何倍も、天ぷらを美味しそうに食べる、夏にまとめて全部、全部が嬉しい。 少年が汗で塗り直した、傷口、失くなっていくものだけが美しいから、私中の水が入れ替わってしまっても、また私を見つけないとい