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原体験が大事かどうか。

最近、ツイッターで、チカイケさんの原体験ワークのつぶやきを見かけて面白かったのでフォローしてみてるんですが、

2007年〜2012年くらいまで東京で起業支援していまして。その頃に相談の初回に似たようなことをやっていたのを思い出しました。

P2Pアプローチって名付けていたんですが、Present to Past(現在から過去へのアプローチ)って意味です。

下手くそな絵ですいませんが、こういう図を使ってやっていたました。
人が頭で描くことって、これまで経験してきたことの中からしか描けないんですよね。例えば、「あがり3ハロン」って意味わからないですよね?これの意味がわからない人はどれだけ妄想繰り広げようが、あがり3ハロンは出てこないわけです。なので、その人の過去の事実を見ていくとその人の思考パターンは大体わかってくるんですよね。

図を簡単に説明しますと、一本線にNの字を書きまして、線の上がプラス、下がマイナス、Nの一番右の所のどこかが現在地なんですが、手前の一番下が一番辛かった時、上が一番楽しかった時と決めて、このフォーマットに添って昔話を聞き出していきます。

楽しい方は主に2つ。
・一番楽しかったときはいつですが?
・それは何が楽しかったんですか?

ここでは、その人が楽しいと思う瞬間が何かを確認するために聞いています。例えば、部活で優勝したのが楽しかった!とか、文化祭が楽しかった!みたいなことを言うわけです。ここから掘り下げます。部活のどんな瞬間が楽しかったのか?文化祭は何が楽しかったのか?

そうすると優勝したことが楽しかったってなるんですが、優勝したことが楽しいっておかしいですよね。ここで言うなら嬉しいです。達成感みたいなものですね。じゃあ何が楽しかったのかをどんどん突っ込んでいくと、しんどくて辛いことでも仲間と励まし合いながら頑張っていたのが楽しかった。みたいなことが出てくるわけですね。この段階で、この人は仲間で何かに取り組むという行為に楽しみを覚える人というのがわかります。

これで何がわかるかというと、今の時代でいうフリーランスをやるにしても、ひとりであれこれしていくのは実は向いていないのかもしれません。最初からチームで何かやるほうが楽しいのかもしれない。

こんな感じで、その人が何を楽しいと思うのか知るためにこんなことを聞いていました。その次に聞くのが辛い方。大体泣いちゃいます。こちらで聞く方はこの3つ。
・一番辛かったときはいつですか?
・何が辛かったんですか?
・その時を乗り越えたきっかけはなんでしたか?

一番辛かったときはいつですか?って、急にこの話からするのは関係構築もできてないから難しいので、楽しい話やそれ以外の話を通してお互いの間でコミュニケーションを積み上げていきます。

辛かった思い出は出てくる人もいれば、ブロックしていて出てこない人もいますが、とにかく何が辛いのか深掘りしていきます。実はそれ以外のほうが辛かったということもありえるんですが、その人の主観が大事だったりします。聞いてるうちに実はそうでもなかったことがわかると、それはそれで解消になりますからね。

で、一通り聞き終わるとですね、次にこの質問をします。
「今はもちろん乗り越えて来ていると思うんですけど、乗り越えられたきっかけってなんやったんですか?」

これがすごく大事で、絵でいう、どん底から上がるきっかけの所になります。自分で何かに気づいて変わったのか、誰かに頼ったのか、頼っていないけど誰かが助けてくれたのか。この経験は大きなポイントになります。

長くなるので割愛しますが、こうやって一番いい時と悪い時を聞いてその間を埋めていき、今がどんなもんか聞いていくと、その人の過去を一通り聞けるんですね。そうするとその人は仕事の中で何を求めていて、何がいやなのかがはっきりしてきます。

色々と心にブロックしている人もいるので、そんな単純じゃないことも多くあるんですが、それはそれでやりようがあるので大丈夫。

とまぁこんなことをやって、その人の目指すとこ見つけて、それに向けてコーチング、みたいなことをしていました。なので、原体験ワークはすごいよくわかるし、みんな原体験が大事大事といってていいなぁと思いました。

僕自身はこんなことをやっている人間なので、もちろん原体験ベースでやりたいことやっているんですが、これはプロダクトアウトみたいな方法なので、時代に合わせるのが大変やったりします。

マーケットイン、時代の波に乗るほうが早いは早いですからね。でもまぁこれはどちらを選ぶかはどこを目指しているかによりますからねぇ。チカイケさんが言ってるように、いい悪いじゃなく、どこを目指しているか。

売却狙ってるなら絶対マーケットインですし、一生かけて取り組みたいことならプロダクトアウトがいいですし。そこに原体験が乗っかっていると、諦めない理由になるから強いですよね。

自分のことを知ることがなにをやるにしても最初の一歩としては最善手だと考えているので、こういう方法で取り組んでみるのはありかもしれないですね。


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