雪化粧してるみたい。
顔白いねー
と言われて、ちょっと嬉しくなってしまった亜佐子。

最近あんまり外に長くいないから、日にも焼けないし、以前より色白になったのかもしれない。
ショーウィンドウに写る自分の姿を眺めた。

もう少し明るい色の服を着ようかな？

冬になると、特に無難な黒ばかり着ている気がする。

白いと言われただけで、なんだかちがう色の服を着たくなるなんて、私って単純。

ついでに髪の色も変えてみようかな？
チークをピンク系にしてみようかな？
口紅も、ピンク系が合うかな？

いつになく明るい気持ちで帰宅した亜佐子は、
夕食は何にしようかしら❤️
と、ご機嫌で冷蔵庫を開けた。

夕飯を作っていると、娘が帰ってきた。
私、色白くなった？
雪化粧してるみたいって言われたの。

娘は亜佐子の顔をまじまじと見て言った。

それ、意味違うんじゃない？
近くで鏡見てみ！

鏡に顔を近づけた亜佐子は愕然とした。

そこには、乾燥でファンデーションが粉浮きした状態の、白い顔があった。

小牧さんの企画に参加です。
♯シロクマ文芸部

ちょっと、がっくりしちゃう結末。
雪化粧の美しいイメージを壊してしまってすみません。

普段メガネをかけている人は、お化粧するときはメガネを外すので、正直よく見えない中で化粧をしてたりもする。

更に、あんまり明るくない場所で、適当にチャチャっと化粧を済ませてたりすると、肌の状態に気がつきにくい。

乾燥のシーズン。
化粧よりも、肌のお手入れを重視しなくちゃ！
と思うこの頃です。

顔も心も、乾燥させたくないですね。