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星の王子さまに会いに(箱根編終)

今この時期になぜ箱根に行ったのか?

それは、箱根にある
星の王子さまミュージアムが、今年3月に閉園する、と聞いたからです。

3月末までに、どうしても行かなくては‼️
とはいえ2〜3月は娘の仕事の繁忙期。
とても行ける状態ではないという。
それに3月は駆け込み入園で、さらに混雑しそう。
そんなことを考えたら、この日しかない!ということになったわけです。

恥ずかしながら、閉園ニュースを聞くまで、私はこのミュージアムの存在を知らなかった。

長い間はるか西の地にいたので、近隣圏の情報には、未だに疎いのです。

ということで、この日の1番の目的地である、星の王子さまミュージアムに向かいました。

ところが、駐車場がいっぱいで、なかなか入れない。道路に止まって待つことも許されず、どこかで時間を潰してこいという。

苦労はしたけれど、なんとか車を止めて、ミュージアムへ。

ミュージアムの手前に、星の王子さまミュージアムの車。可愛い❤️
これだけでテンション上がります。

門です。
塗装は汚れてきてますが、それがまたいい気もします。

門のところで、星の王子さまがお出迎え。
レストランの可愛い看板もあります。

そして、入口にあるのが、「B612の広場」
星の王子様の生まれ故郷の小惑星B612。
大きさは家一軒分ほどで、3つの火山があります。

この星に、ある日、風に運ばれた小さな種から1輪の美しいバラが咲いた。
ここから、星の王子様のお話が始まります。

ワクワクしますね。

チケットと、パンフレットをもらいます。

パンフレットは、館内案内図とともに、スタンプを押して絵を完成させていく、スタンプラリーになっています。

エントランスに入ると、もう現実の世界から切り離された気分です。

エントランスを抜けるとアジサイの小道です。
残念ながらこの時期は、花はなくちょっと寂しい感じです。
でも、ここで星の王子様がお出迎えしてくれます。

ここで、王子様と記念撮影しましたが、あげるのは王子様だけの写真にしておきます。

門の向こうに何やら素敵な建物が見えますが、ここからは入れません。

次はローズガーデンですが、やはりバラはない。
薔薇の季節に来たら、素敵なんだろうけどな。

ここの王子さまは、薔薇に風除けをつけてあげてるところかな?
このあと、王子さまは、バラに別れを告げて旅に出ます

続いては、細い王さま通り
ヨーロッパの街並みを歩いている気分です。
ショーウィンドウに飾られている小物も、とてもおしゃれです。

裏庭的なところに出ました。

ここを右に曲がると、サン=テグジュペリ教会なのですが、その道、ウワバミの小径の両側に、いろんな星の住人がいます。

自分以外の人間が全員家来だと思っている王様や、忙しがりの実業家、真面目で働き詰めの点燈夫、仕事部屋にこもりっきりの地理学者・・・

滑稽に思える彼らだけど、それって身のまわりにたくさんいる大人たちかもしれない。

教会にやってきました。

ここで、何かの答え合わせをしてね、なんてあったけど、何のことかわかりませんでした。
「星の王子さまと思い出の日記帳」っていうイベントかなあ?

かわいい風見鶏・・・風見ウワバミ
そして、ヘビと話をする王子さま。

壁の下に行くと

王子さまが私を見てる❤
王子さまとゆっくりお話しできそうな気がします。

建物側はこんな感じ。この内部が展示ホールになっています。

では、展示ホールへ

展示室の中は、まず映像を見て、それからサン=テグジュペリの生涯を見ていきます。

彼が過ごした場所を順に再現してあり、たくさんの写真や、文字、本の原稿、子供の頃の落書きなどが見れます。肉声も聞けます。

星の王子さまの挿絵は、唯一彼が自分で描いた挿絵です。
彼の心の中には、この本が生まれるずっと前から、一人の男の子=星の王子さまが住んでいたようです。

彼の生涯については、ここで説明はしませんが、展示を見て、読んでいくと、彼の様々な経験が、星の王子さまを生んだのだと感じ、
星の王子さまをより深く理解できる気がします。
撮影禁止の場所が多いので、写真はお見せできませんが、彼の一生を全身でで感じることができました。

展示ホール後半は、星の王子さまの世界に入っていきます。

宇宙に迷い込んだような感じです。

星の王子さまの本が出版されたのは、サン=テグジュペリがコルシカ島付近で消息を絶ったのと同時期でした。
彼は、星の王子さまが、こんなにも世界中の人に愛されるお話になったことを知らないのです。

私は実は、星の王子さまのエンディングを忘れていました。
だから、この場所で彼の生涯を知ったのちに、そのエンディングを思い出し、ちょっと衝撃を覚えました。
そのストーリーが予言するかのように、サン=テグジュペリもまた最後は星になって消えてしまいました。この展示で彼の人生を思う時、彼自身が星の王子さまなんだと思いました。

私が初めてこの本を読んだのは、20歳の時でした。
先生が嫌いで大嫌いだったフランス文学の授業で、読書感想文を書いてこいという課題の一つが、星の王子さまでした。

読めばいいんでしょ、
書けばいいんでしょ、
そんな気持ちで本を読んだのですが、
え?すごくいい!
と思いました。
でも、本当のところはわかってなかったな…

このミュージアムに来て、そう思いました。
今や私は、ある時は王様、ある時は地理学者、またある時は点灯夫…
となって偉そうに、語ってるつまらない大人になってしまっている気がします。

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは目にみえないんだよ。」
これってキツネの言葉だったんだ。

帰ってきてから、息子に貸していた星の王子さまの本を返してもらって読んでみた。この時のキツネとの会話は、忘れていた何かを思いださせてくれるように感じました。

本当に大切なものは目に見えないかもしれない。
だけど、気づくことはできる
気づいたら言葉にしたい
表現したい。
そうすることで人は、私は、
たくさんの人間の中のただ一人になれる気がする。

そして、よく一点ものなんていうけれど、同じものが何百、何千とある機械製品でも、思い出や、思い入れ、自分のものと認識したりした時点で、それは一点ものになる。
人間もまた、絆によってたくさんいるなかの一人が無二の存在になる。
誰でもいいわけじゃない。何でもいいわけじゃない。
だから、物でも人でも、出会ったもの・人を大切にしたい。

展示ブースを出ると、最初に門の前でみた建物の前に出ます。
この建物は、貴族として生まれた、サンテグ=ジュペリが生まれ育った、サン=モーリス・ド・レマンス城でした。

わかってから見ると、この建物が全く違う印象になる。
この広いお城で過ごした子供時代。
このころから彼は面白かったことを絵本にしていたそうです。
そして、彼が机に落書きした男の子の絵は、どこか星の王子さまに似ています。

星の王子さまミュージアムは、星の王子さまっていうより、サン=テグジュペリミュージアムってかんじだよ。
なんていう人もいたけれど、そんなことない。
星の王子さまの世界も、十分楽しめたし、サン=テグジュペリという人を知れて、本当に良かった。

サン=テグジュペリを撃ち落とした人は、サン=テグジュペリの作品を愛していた人なんだそうです。
自分が撃ち落としたのが、そのサン=テグジュペリだったと知り、2度と飛行機に乗らなくなったそうです。
戦争は悲惨だ。
彼の心の傷を思うと、それもまたいたたまれない。

こんな素晴らしい施設が3月で無くなるなんて、本体に勿体無い。

さて、出口付近にレストランとショップがあります。
レストランは人気だというけれど、見たら2時間待ちだという。
そして窓から見える店内は、人人人
人BOXみたいです。

駐車場いっぱいの割に人が少ないと思ったら、この中に詰め込まれていたのね。笑

こんな可愛いメニューがあったから、食べてみたかったけど…

諦めておみやげ屋さんに。
可愛いもの、素敵なもの、たくさんありました。

私は給水コースターを買いました。

袋も可愛い。
そして袋の裏もまた可愛い。

それだけでも嬉しい。
そして娘は、スプーンを買いました。

これも可愛いですね。
やっぱり私も。スプーン買えばよかった🥲

その日は夕方用事があったので、3時半に箱根を出ました。

高速を走っていたら、あんまり美しい空だったんで、娘に写真撮ってもらいました。

曇り予想だったけど、空は明るく青空も見えたし、何より雨も雪も降らなくてよかった。
なんだ、スタッドレスタイヤでなくてもいけたじゃん。
そう思ったけど、心配しながら行くのも嫌だし、なんと翌日は雪が降ったという。

本当に穏やかでいい日だったのは、私たちが行ったその日だけだったようです。

実は、きっと天気は大丈夫なはず
なんて変な自信があった。

私旅行する時、晴れ女とまでは行かないけど、割と天気に恵まれてます。
たまに雨が降るという日に当たっても、移動中は降っても、車降りたら止む、とか
晴れ見えてきたよ、とかよくあります。

やっぱり晴れ女 笑

もし3月までに箱根にいけたら、
まだ、星の王子さまミュージアムに行ったことがない方は、是非行ってみてください。
本を読んでから行けたら、さらに楽しめると思います。

今回の記事、本来なら2回にわけてもいいくらいの量になってしまいましたが、一気に書きたかったので、長くなってしまいました。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

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