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#2.ポジティブシンキングは危険? 必要なのは〈リアリティシンキング〉

ロンドンスクールオブエコノミクス&ポリティカルサイエンス(LSE)とバース大学は共同研究のレポートを発表。その名も『Time to get real on the power of positive thinking(ポジティブシンキングの現実に目を向ける時が来た)』。

研究チームは、調査対象者1600人の経済状況と期待度を18年にわたって追跡。その結果、過度なポジティブシンキングの人々は豊かになるどころか、より貧しく、そして悲しくなるという衝撃の結果に。

楽観主義者はリスクを過小評価する傾向があり、その状態で意思決定を行ってしまうため、大きな混乱や失望を招くことになるそう。研究チームによると人口の約80%はこのタイプとのことですが、「何事も前向きに考えれば人生はうまくいく!」というポジティブシンキングには少し危険が伴うようです。

最も良いのはリアリティシンキングの人々。研究チームのクリス・ドーソン准教授は「将来を現実的に考え、証拠にもとづいて適切な判断を下せば、つねにポジティブさに浸らなくても幸福感がもたらされる」と述べています。

この研究は個人を対象としたもの。しかし、DX(デジタルトランスフォーメーション)などの企業活動にも同じことが言えるでしょう。

ベストな戦略を立てるためには、現状や市場調査、ユーザー調査、保有データの調査などの"証拠"を分析し、適切なビジネス仮説を編み出すことが重要。それが企業の将来に"幸福感をもたらす”ポイントなのかもしれません。

Reference:FAST COMPANY
Top Photo:Andreas Kind on Unsplash

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