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キャリアチェンジでITを職業にするために必要な3つの事

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■続けること

新卒以外の未経験エンジニアが、仕事に着くのは、本当に難しい業界です。転職活動をした事がある人なら、実感としてあるのではないでしょうか?

やっと数少ないチャンスをものにしても、さまざまな理由で、数か月でやめていく人が多くいるのが現状です。
 ・仕事についていけない。
 ・仕事内容が思っていたものと違う。
 ・長時間労働!?
 ・その他

・仕事についていけない。

上司や先輩からの指示通り仕事ができない。そんなことが多く起こります。職場にいる上司や先輩は、会社から課せられている厳しい納期の中で、新人の面倒を見ないといけません。丁寧に教えている時間などないのです。

雑な説明で、「あとは自分で考えて・・・」という曖昧な指示の中、仕事を任されて、どうしてよいかわからない。聞きたいけど、忙しそうにしている先輩に声をかけることができない。

そういう現実を突き付けてられることも少なくありません。結果、自分の不甲斐なさから、挫折してしまうケースも多くあるのです。

このようなことが続くうちに、「自分には向いていないのではないか?」と思うようになり、他の業種や仕事の方に、魅力を感じてしまい、やめていくというプロセスを踏むのです。

私の経験では、半分以上のキャリアチェンジエンジニアが、最初の数か月で、このような状況に陥りやめていったように思います。

ITエンジニアを職業にする上なら、1人前になるためには、多くの挫折を経験します。もちろん、仕事というのはどんな職業でも同じではないでしょうか。

大切なことを「目の前にある課題をどのようにクリアするか?」であり、それと日々どう向き合うかです。

1年目が順調であったとしても、未来が約束されているわけではありません。逆に、1年目に全くできなくても、未来が明るいこともあります。

私もキャリアチェンジ組ですが、1年目は、年下のエンジニアに本当に馬鹿にされました。今でも覚えていますが、「頭がぬるいですよねぇ~」とよく言われた経験があります。

でも今は小さいですが、IT会社の社長をやっています。会社員時代も、それなりに仕事を評価していただいてました。

私は全く何もできない1年目を経験したからこそ、心から言えます。「1年目に全くできなくても、1人前になることはできる」

どんなことも同じだと思いますが、続けることが最も重要な才能だと思います。

・仕事内容が思っていたものと違う

1年目からやりたい仕事に当たらないことも多くあります。多くの人が、バリバリプログラムを組むことに憧れて入社してきますが、最初は、そういう仕事に当たらないことが多くあります。

事務処理に近い仕事だとか、テスト作業だとか、プログラムと言っても、考えずにできるような簡単なものだったりとか。

当たり前です。
そもそもシステム開発の多くは、一部の上級エンジニアが仕組みを考えて、ほとんどのエンジニアは、その仕組みのなぞるようにプログラムを書くことが仕事です。さらに、新人ならその仕組みをなぞる上での、雑務的なものが最初の仕事になります。はっきり言って、地味な仕事です。

ただ、そこには重要な意味があります。

プログラマーのスキルとして、重要なものの1つにミスをしないというものがあります。

「ミス=バグ」です。
できない勘違いエンジニアに多いのですが、「とにかくプログラムは早いけれども、バグが多い」という人です。

バグは修正しないといけないので、結局完成までにすごく時間がかかるのですが、こういう人の多くは、自分はできると勘違いしているケースが多くあります。

1年目に雑務のような単調な仕事を繰り返しする上では、「より早く、より正確に」仕事をこなすためのトレーニングなのです。

単調な仕事こそ、ITエンジニアの基礎です。

また、テスト作業は非常に重要です。昨今、銀行のATMからカードが出なくなったとか、持続化給付金のシステムで不具合が見つかったとか、システムトラブルが多くあります。

これもすべて誰かの「ミス」です。

ミスは人間である以上、ゼロにするのは不可能です。だからこそ、時間をかけて、テスト作業を行うのです。テスト作業は、それ自体を事業にする会社も存在します。すごく奥が深い、重要な仕事なのです。

プログラマーにとっても重要です。テスト作業で培った、不具合になりそうな観点をコーディングを行う際に、あらかじめ考慮することで、より品質の高いプログラムを作成することができるからです。

また、仕事としてやっているということをしっかり意識することが重要です。どんな仕事も例外なく、「誰かの役になって、報酬として賃金を得る」という原理原則があります。

やりたいことではなく「上司や先輩がやってほしい事」に応えることが重要なのです。

やがてそれは、
「お客様の要望に高いレベル応えることのできるシステムエンジニア」へと
成長していく礎になるのです。

どんな仕事も「やらなければならないこと」の中から、やり甲斐を見つけて、自分の居場所を確立して行くのだと思います。

・長時間労働!?

会社や環境により違いますが、長時間労働が存在するのも事実だと思います。時代背景と共に、なくなりつつありますが、それでも存在することは事実です。

ある程度、体力やそれを乗り越える気力も必要になります。
ITエンジニアの仕事は、「リモートでもできる」「時間帯に縛られない」など求人広告も目にすることがあります。もちろん、そういう働き方をしている人もいるでしょう。

ただ、短納期で受けた仕事を下請けの立場で、残業や休日出勤を繰り返しながら日々働いているITエンジニアが多くいる現実も知っておく必要があります。下請け業者になればなるほど、理不尽な要求を聞き入れる立場になり、キャリアチェンジで就職できる会社は、下請け会社が多いという現状も併せて知っておく必要があります。

しかも、みなし残業という給与体系により、残業代は支給されない(給与に含まれている)という待遇が多いのではないでしょうか。
(弊社はみなし残業は1時間もありませんが)

飲食チェーン店での勤務の時は、多くのサービス残業にすごく不満だったことを覚えています。だからこそ、弊社の従業員には同じ思いをさせたくないということから、弊社では、みなし残業はありません。

長時間労働や理不尽な要求に、応え続けることで得るものもあります。困難を乗り越えることで、本当の意味での自信を得ることができ、未来にやってくるだろう困難な状況も、過去の経験が糧のなるのです。

・その他

色々な理由で辞めたくなることがあると思います。それは、どんな仕事についても同じだと思います。キャリアチェンジを考える多くの人が、今の現状に不満を持ち、ITという「キラキラした世界」を目指すのだと思います。

ITエンジニアは、他の仕事と同じで職業です。どんな仕事でも、さまざまな困難があると思います。もちろん、IT業界特有の大変さもあります。就職した会社特有の大変さもあります。

1年目のITエンジニアが「数か月でやめることが多い事」の積み重ねこそが、IT業界が未経験の人にとって、仕事に就きにくい現状を作っている要因の1つにもなっていると思います。

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■論理思考

論理思考が備わってない人が非常に多いのが現状です。特にプログラマーの仕事は、ロジカルにものを考える必要があるため、基本的な資質として、論理思考が必要になります。

そんなに高い論理思考の能力が必要という訳ではありませんが、私は新入社員が配属されたら、まず論理思考の書籍を勉強するように指示していました。

論理思考は、「スポーツをするための基礎体力」と同じで、「ITエンジニアとして働く為の基礎体力」なのです。

私はこれが備わってなくて、本当に苦労しました。もともと、飲食チェーン店で働いており、「気合いと根性」で、なんでも乗り越えれると思っていました。でも、「気合いと根性」だけでは、プログラムは動いてくれないのです。

ただ、論理思考は勉強によって身に付きます。今、論理思考が備わってない人であったとしても、大した問題ではありません。勉強すればよいだけです。

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■師匠を見つける事

私が29歳のとき、一人のエンジニアと出会いました。SESを生業にしている会社に勤めていたので、社員同士のつながりはほとんどなく、たまたま同じ現場に面接に行くために出会ったのが、きっかけです。

私より少し年下の彼(A)君は、キャリア3年目と聞いていたのですが、現場の面接では、一言も発せず、大量の汗をかいてました。

それでも私と同じ現場で働くことになったA君と、初日の終わりに食事に行きました。とんかつ屋だったと思います。

私の方が少し先輩だったので、私が会計を済ませて帰りました。A君はこう言いました。「僕は社会人になって、食事をご自走になったのは初めてです。ありがとうございます!

よくよく話を聞いてみると、新人の時に1人で現場に入れられて、誰からも相手にされず、ただ毎日雑用のような仕事をさせられる日々で、約2年半過ごしたとのこと。

仕事を一緒にやってみましたが、全く知識もスキルもついてなく、びっくりしました。

そこから、彼に猛特訓を開始。その日から約3年後に実力をつけて大手企業の情報子会社に転職し、私のもとを巣立っていきました。

SES契約は、簡単に言ってしまえば、派遣と同じです。誰かが面倒を見てくれることなど、保証されていないのです。ITエンジニアは技術者なので、自分の力で知識やスキルをつけていくことは基本です。

自分のことを考えて、面倒を見てくれる師匠を探してください。もちろん、WinWinの関係を築くことを忘れずに。

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