久しぶりね。

元気だった？

そのほくろも髪型もそのままね。
私のほくろと髪型もそのまま。
懐かしいその笑い皺。
私たち、少し歳をとった。

あれからいろいろあったでしょう。
私が言った通りだったでしょう。
辛い思いもしただろうと分かるの。
一人で苦しかったでしょう。

あなたは少し変わったみたい。
前よりもずっと大人びて、穏やかに見える。

私は、何も諦めたりはしなかった。
相変わらず一生懸命生きているの。
泣いたり笑ったりしながら。

こうしてまた会えて嬉しい。
あなたと話がしたかった。
顔が見たかった。
頰に触れたかった。
いつかはあなたと、前よりももっと通じ合えると。
前よりももっと分かち合えると。
ずっと今日の日を待っていた。

あなたと孤独について語りたかった。
あなたと痛みについて語りたかった。
苦しみについて、悲しみについて。
胸が潰れるような夜について語り合いたかった。

赦すも赦さないも無い。
私たちは皆、明日にでも消えてしまうようなものだから。
あなたと私も、もうこれで二度と会えないかもしれない。
そしていずれ私たちは、いつかほんとうに皆、二度と会えなくなる。
だから赦すも赦さないも無い。

一度でいいから、また会いたかった。
声が聞きたかった。
頰に触れたかった。
手を取り合って、笑いあいたかった。
また抱きしめあいたかった。
あなたがこうして今、生きているとわかって良かった。