映画「この子は邪悪」感想【極力ネタバレ無し】
ホラーやSFと言い切るには平凡だったけれど、日常と言い切るにはあまりに不穏だった。
話は比較的薄気味悪い雰囲気からスタート。
えっこれホラー映画?どういう状況?
混乱したまま進む。あらすじで読んでた話がなかなか始まらなくて最初は観る映画間違えたのかと思った。
でもなんだかメインの話が始まると、あれ、良い感じじゃない?このまま話終わったら良くない?という流れになってくる。
お金持ちの素敵なお家で、美人の姉妹と優しく聡明な父母がいて……
からの徐々に崩壊。
特に最後はゾクッとして口が塞がらなかった。
「この子」は邪悪、ってそういうことか…と。
勘のいい人はきっと予測できるだろうけど、私の拙い想像力では予測できなかった展開。
ストーリーの展開が早くて飽きがこない、むしろ「まだ前半だけどここからどう展開するん????」と思わせるくらいポンポン進む。見どころをガンガン出してくるから、次は?次は??って感じで観られました。
話の構成、面白かった。
オチや展開がややこじつけな感じもあるにせよこれはこれで完結してたのでアリかなあという印象。ただ、日常侵食系の不穏な空気が終始続いていた分、この現実味がもう少し最後まで徹底されていたらまた見ごたえがあったなあ〜〜とも思う。
その気持ち、分かるようで分からないような、移入できそうでやっぱりできない、人間みから少しだけ逸脱した狂気があった。
後日談がもう少し欲しかった。
ひとしきり騒動があったその後どうやって収拾がついたのか、気になって気になって仕方ない。いやそこで落ち着くんかい。それで良いんかい。という気持ちにはなった。
伏線回収も抜かりなく、説明も十分で分かりやすい感じでした。
感情揺さぶられ度はそこまで高くないので、頭を使わなくても楽しんで観られると思います。
そして終始ほんのり不気味。お化け屋敷すら無理な私でも「怖いもの見たさ」を満たされるくらいの不穏な空気感。
怖いものが苦手な人がメンバーにいる映画鑑賞会のホラー映画回ではぜひおすすめしたい。
ちなみにうさぎが出てくると聞いて、動物が痛い思いをしないかドキドキハラハラしながら見始めた(うさぎはただ抱っこされて撫でられてただけなので安心しました)。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?