MH

のんびり気ままな日々の記録。美味しいものと活字と旅行と英語がいつも頭の片隅にある。

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最近の記事

「それでも旅に出るカフェ」近藤史恵

前作「ときどき旅に出るカフェ」に続く、シリーズ2作目。 前回同様にカフェ・ルーズが舞台となるが、ここにもコロナ禍の影響が。 カフェオーナーの円と主人公の瑛子を軸に、毎話フォーカスされる人物が変わっていくオムニバス。 相変わらず外国の料理やスイーツや飲み物が美味しそうで、旅行に行きたくなる。酸梅湯は昔飲んだことがあったことを思い出した。中華圏の仕事をしていたはるか昔の話。 それぞれの人物のその後が気になる・・・というところで話が終わるのが、余韻があってよい感じ。昨年出たば

    • 「ホテル・カイザリン」近藤史恵

      ミステリーっぽい短編集。 連作になっていて、最初の方の登場人物がまた出てくるのかと思いながら読んでいたが、それぞれ独立した話だった。 どの話も心の描写が深い感じがして読みごたえがあるし、「そうきたか」という終わり方で楽しめる。 今週の昼休みのお供だった1冊。 来週も近藤史恵さんをお供にする予定。

      • 「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」山本文緒

        闘病(ご本人曰く”逃病”)日記。 タイトルからも予想されるように、あっという間に時間が進んでいく。 日常がリアルに、素直に切り取られていて、病院や軽井沢のカフェを近くに感じ、一緒に過ごしているような気分になる。 終わりに近づいていくのは、当然残りの枚数で予想がついてしまうのだが、最後のページをめくるのはためらう。最後の日記はあまりにもリアルすぎたし、作家人生を全うされたと感じた。 いつの頃からか、桜や銀杏の季節がくるたび、人生であと何回見られるのか、急な事故でこれが最後

        • 「君のクイズ」小川哲

          図書館のサイトで予約を入れたのが昨年の4月。年明けにようやく順番が回ってきた。2023年の本屋大賞にもノミネートされていた1冊。 物語の核となっているクイズ大会の問題を出題順になぞらえて展開していくストーリー進行は、個人的にはテンポがよく、読みやすく感じる。 テレビでクイズ番組を見たり、QuizKnockのYouTubeも観たことがあるが、クイズや早押しの裏にこんな思考があることが、興味深かった。そもそも、自分がクイズプレーヤーになる予定もないので、考えたこともなかった。

        「それでも旅に出るカフェ」近藤史恵

        マガジン

        • 読了メモ
          22本
        • 日々のつれづれ
          13本
        • 旅行記
          14本

        記事

          無印の福缶に入っていた縁起物 ほんとに縁起がよさそうで笑ってる

          無印の福缶に入っていた縁起物 ほんとに縁起がよさそうで笑ってる

          友人と会えた話

          20年近くぶりに大学時代の友人と会えた。 新年に徐にクラスLINEを立ち上げて、誰か1人くらいには会いたいと思っていた。あと数日で次の年になるギリギリのところで目標達成。 遠方に住む彼女と奇跡的に予定があい、彼女の希望のかっぱ橋で待ち合わせ。 カフェをハシゴして、ずーっと喋り倒して、浅草寺に辿り着いたのは20時前。浅草寺のおみくじで2人とも凶を引くベタな展開。浅草寺は本当に凶が多くて、実は個人的には3連敗中。記念に?2枚並べて写真を撮る。 近い再会を約束して駅で解散。

          友人と会えた話

          「老人ホテル」原田ひ香

          なぜか図書館に予約を入れていた1冊。 これまでこの作家さんの本を読んだことはない。 読んで損したとは思わないが、他人にお勧めはしない。 大家族と生活保護、高齢化、節約術とお金を増やす方法。 キーワードを盛り込んだ話をしてください、というゲームを思い出した。 こんなトピックスの小説を書きませんか、と言われて書いたような、そんな印象を受けた。文章自体は読みやすく、さらっと一気に読めた。 あ、でもドラマとか映像にするとけっこう面白そうかも。 なぜこの本を予約したのか。 おそ

          「老人ホテル」原田ひ香

          「たりる生活」群ようこ

          完全に出遅れた。 昨年12月に出版された1冊。気づくのが遅れ、今年2月に図書館の予約を入れた。それから8か月あまり、ようやく手に取ることができた。 生活のダウンサイズをする話のエッセイ。 前期高齢者となり、将来のことも考えて引っ越しをすることになって、 本やものの処分を余儀なくされる。そして、それは引っ越し後も続く。 違ったバックグラウンドを持つ友人たちの話も興味深かった。 本の処分は、作家さんなので気持ち的にも大変だったことと思う。 ただの積読人間の私でも、思いき

          「たりる生活」群ようこ

          パクチーとセロリが安かった。 タマネギをプラスしてデトックスサラダが完成。ドレッシングがわりは友人の小笠原土産のスパイスソルトとオリーブオイル。お気に入りのデンマークパン(チーズがたくさんのっている)とともに食すので、デトックス効果はたぶんプラマイゼロ。 なんだか夏っぽいランチ。

          パクチーとセロリが安かった。 タマネギをプラスしてデトックスサラダが完成。ドレッシングがわりは友人の小笠原土産のスパイスソルトとオリーブオイル。お気に入りのデンマークパン(チーズがたくさんのっている)とともに食すので、デトックス効果はたぶんプラマイゼロ。 なんだか夏っぽいランチ。

          冬支度、本を処分した後は

          本の処分はなんとか進み、本棚1本分を空けることができた。 *この話の続きです ↓ というわけで、粗大ゴミを申し込む。 同時並行で服も整理しているので、チェストも1本処分。 大物家具を2本も処分すると、部屋の雰囲気がだいぶ変わってくる。 部屋に余白ができて視界がスッキリ、頭が冴える感じがする。 勢いで、長く使って痛んできた足つきマットレスも思い切って処分。 しばらくは買い替えずに、薄いマット+ふとんで生活してみることにする。 バッテリーがやばくてサブ機として保管してい

          冬支度、本を処分した後は

          アンテナショップ巡りをした話

          現在開催中のアンテナショップスタンプラリー。2週かけて回ってきた。 1週目は 岩手・長野・熊本・高知・茨城・福井・山形・広島・金沢 のショップを回る。雨の日だったけど、同じように回っている人にたくさん出会う。スタンプだけ押して帰るのも味気ないので、必ず各ショップで何か買うというマイルールを作る。ワンコインを目安にお菓子などちょこちょこ買い物をしながら回った。 この中では、ゆべしと生姜と野沢菜ふりかけはショップに行った価値があったかなと思う。スナック類やスイーツは食べたこと

          アンテナショップ巡りをした話

          TOEICを受けた話

          久しぶりにTOEICを受けてきた。今回は自宅から割と近くて楽だった。 (去年の5月以来なのでそんなに久々でもない?) TOEICのスコアに有効期限はないといっても、あまり古いのを履歴書などに書くのはふさわしくない。というわけで、必要そうな時期は、2年をメドに受験している。 そもそも私は「TOEICのスコアにはあまり意味はない」という主義。ある程度以上のスコアでは、満点かそれ以外かでしか分けられないと思っている。それなのに受験するのは変だけど、対外的に英語のレベルを示すのに

          TOEICを受けた話

          ようやく機種変した話

          ようやくiPhoneを機種変した。発売されたばかりの15ではなくて13mini。(追記:9/22発売なので投稿時点では予約販売中) 型落ちで買った8で4年半。スペックに不満はないけれど、流石にバッテリーの減りが早くなったし、OSもアップデートできなくなる(セキュリティアップデートはされるだろうけど)。 というわけで、久しぶりの機種変。これだけ長く変えなかったのは初めて、コロナでなんとなく延び延びになっていた。重い腰をあげて、スペック表とにらめっこする。iPadユーザーの私

          ようやく機種変した話

          「世界が面白くなる!」シリーズ

          シリーズ3冊読了。 「ペスト」の読了メモでも紹介した、1冊めはこれ ↓ 語り口はシンプルだけど内容が濃い1冊。 ボリューム感がいい感じで読みやすかったので、同シリーズのラインナップをチェックしたところ、2冊ヒット。 続けて読んだのがこれ ↓ 面白い。いや、本当に。 もう1冊も読むことにする ↓ これも面白かった。 そういえば、かつて雑学ブームってあったような。今はスマホで何でも調べられるからブームにもならない。 ただ、この3冊は「雑学」と呼ぶには贅沢すぎる内

          「世界が面白くなる!」シリーズ

          「自転しながら公転する」山本文緒

          山本文緒さんの最後の長編小説。 650ページがあっという間だった。 どこにでもあるような、どこにもないような話。生々しさがある。 登場人物それぞれの頭の中のものさしの違いがしっかり感じられて面白い。人それぞれでいいんだよ、と月並みなことを思う。 賛否あるそうだが、プロローグ・エピローグが効いていて、物語が締まる感じがした。 これ以上彼女の小説は増えることはない、というのがほんとうに寂しい。

          「自転しながら公転する」山本文緒

          「ペスト」アルベール・カミュ

          「ペスト」アルベール・カミュ(中条省平訳) コロナ禍で再びベストセラーとなったというこの本。 確かに、コロナ禍を経験したので、リアルに感じるところが多い。70年以上前に書かれた本だけれど、政治家や市民が考えることは、今も昔もあまり変わらない。非常時に人間の根本が見えてくる、というところが哲学的。 主要人物のリュー医師の場面は、読んでいるだけでヘトヘトな気分になる。職務を全うし、早朝から深夜までずっと働きづめの毎日。コロナ禍の医療従事者などの方たちも同じような状況だったので

          「ペスト」アルベール・カミュ