山田哲人&村上宗隆のYM砲「アベックホームラン」は通算28度目

東京ヤクルトスワローズが、今季のセ・パ交流戦での優勝を自らの手で手繰り寄せた。

6月10日、交流戦首位のヤクルトと2位の福岡ソフトバンクホークスとの3連戦の初戦はソフトバンクが千賀滉大、ヤクルトが小川泰弘という、「ノーヒットノーラン経験者」であるエース対決で始まった。

ヤクルトは初回、立ち上がりの千賀を攻め、2死一塁で、4番・村上宗隆(22歳)がライト前ヒットで好機を広げ、続く5番・坂口智隆のライト前のタイムリーヒットで先制すると、1-1の同点の4回には再び先頭の村上が千賀の157キロの直球を捉え、レフトスタンドに5試合ぶりとなる17号ソロホームランを放って勝ち越した。

ヤクルトは2-1と1点リードの8回には先頭の3番・山田哲人(29歳)が、ソフトバンク2番手・藤井皓哉と対戦。
21試合連続無失点を継続していた藤井が投じた5球目、真ん中高め151キロの直球をレフトスタンドに運び、今季13号ソロホームラン。
山田は6月2日の対ロッテ戦(神宮)以来、7試合ぶりの一発となり、終盤に貴重な追加点をもたらした。

投げては先発の小川が7回を投げて被安打9を浴びるも、要所を締める投球で初回の1失点のみに抑え、今季4勝目(3敗)。
ヤクルトは8回は清水昇、9回はスコット・マクガフを投入する、盤石の必勝リレーでリードを守り、3-1でソフトバンクを下した。

ヤクルトは今日11日にも4年ぶり2度目の交流戦優勝が決まる。
今日、ソフトバンクに勝ち越せば、2009年、2011年のソフトバンクに次ぎ3度目、セ・リーグ球団で初の全カードに勝ち越す完全優勝となる。

一方、ソフトバンクはヤクルトに3勝もしくは2勝1分けなら、ヤクルトを上回っていたが、初戦を落とし、12球団最多となる9度目の交流戦優勝が消滅した。


山田哲人と村上宗隆のアベックホームランは今季4度目、通算28度目

ヤクルトは村上宗隆・山田哲人の効果的な一発で勝利を引き寄せたが、二人が同じ試合で本塁打を放った、いわゆる「アベックホームラン」は今季4度目、通算でも実に28度目である。

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村上宗隆は新人の2018年9月16日、対広島戦(神宮球場)でプロ初打席で初本塁打を放っているが、山田哲人との最初のアベックホームランは翌2019年4月4日、神宮球場での対DeNA戦で記録した。
2019年に山田哲人が35本、村上宗隆が36本の本塁打を放ったうち、二人が同じ試合で打ったのは10度。
2020年は山田が12本、村上が28本塁打、2021年は山田が34本塁打、村上が39本塁打を放ったが、両年とも共にアベックホームランは7度づつ。
そして、2022年は6月10日終了時点までで、山田が13本塁打、村上が17本塁打を放っているが、早くも4度目となる「アベックアーチ」となった。

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NPBでの「最多アベックホームラン」は「ON砲」の106度

NPBにおける歴代最多アベックホームランの回数は、言わずもがなで、「ON砲」こと王貞治と長嶋茂雄(読売ジャイアンツ)のコンビが通算106度を記録している。

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NPBでアベックホームラン回数が歴代4位の秋山幸二・清原和博は、二人が同時に西武ライオンズに在籍していた8年で62度、記録しているが、今年もうすぐ30歳を迎える山田哲人、現在22歳の村上宗隆のコンビはこのペースで行けば、あと数年以内で追い抜く可能性は高い。
ただし、山田哲人は昨季から始まった7年の長期契約で「生涯スワローズ」で現役を終える可能性は高いが、村上宗隆はこれまで明言はないものの、MLB移籍も否定できない。

また、アベックホームラン上位のコンビが在籍したチームはいずれも常勝チームとなっており、山田哲人・村上宗隆の「YM砲」コンビの存在も、ヤクルトの黄金時代の到来を告げるものといえる。


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