ねこまんま、うますぎる

ねこまんまが好きだ。

名古屋出身なので、自分のねこまんまは白飯に赤味噌の味噌汁をぶっかけたものである。
美味すぎる。
あまりにも美味い。この美食の時代に、「行儀が悪い」というお気持ち理由で否定するにはナンセンスな美味さである。牛乳にクッキーをひたすのと負けず劣らない。
まあ確かに、茶碗が汚れるのは気になるし面倒だ。なので汁の方に米を入れるのはセーフ、というバグ技も理解できる。自分もそうするようにしている。自宅ではねこまんまを作る意思のあまり白飯の上に即席みそ汁を出してそのまま湯を注ぐから、そもそも碗を使わないのだが。
味噌汁と白飯で出してそれをやられた日には確かにイラッとくるだろう。それは理解できる。

とはいえねこまんまに救われた人もいる。実は自分、幼少期はとても食が細かった。何がダメだったのか今となってはわからないのだが、茶碗のご飯一杯を食べきれなかったのだ。だが、そんな自分でもご飯を平らげる方法がねこまんまもしくはお茶漬けであった。
両親も行儀が悪いと気にしていたが、やがて我が子が食事をきちんと食べるという事に重要度を見出したらしく、注意することをやめてむしろ勧めるようになっていった経緯がある。もちろん自宅でのみだが。

その甲斐もあってか、大きな病気もなく今日もそこそこ元気に暮らしている。世の中そういう人もいるので、どうかねこまんまのことを悪く思わないでほしいなと思う。どこの誰が決めたのかわからない作法の中でも、これはいくらなんでも食そのものに口を出しすぎではないかなと思うのだ。お願いします。汁の方に入れるようにしますから。

あと普通の緑茶を注いだだけのお茶漬けも、うまい。麦茶でやると夏バテに最適。ふやけた米は最高である。こっちは茶碗がむしろ綺麗になるし成分的にも良いとの事でオッケーらしい。
こうなると、やはり行儀うんぬんは茶碗を汚すなめんどくさいから!が理由として一番しっくりくる。

でもなんでか知らないけど、茶碗に汁をかけたほうがちょっと美味い気がするんだよな……。

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