柿崎充(CDO Club)

テックカンパニーにて企業・行政のデジタル戦略を支援する傍ら、グローバルのDXのリーダー…

柿崎充(CDO Club)

テックカンパニーにて企業・行政のデジタル戦略を支援する傍ら、グローバルのDXのリーダーが集まるCDO Clubにも参画し、DXに関する調査・支援に取り組んでいる。2017年にIT担当副大臣のマイナンバー制度アドバイザー、2021年8月の横浜市長選挙にて選挙DXを経験。

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アートとDX–量のない質はない

こんにちは!グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です! 本日2022年最後のnoteはアートとDXについて書きます。 2021年3月31日に 「DXとDXでないもの」というnoteを書きました。 このnoteで、DXは「社会の問題解決のために新規事業・サービスをデジタル技術を活用して創造すること」と定義しました。この考えは今も変わりません。私はDXを推進するリーダーはアーティストであると考えています。 なぜでしょうか?DXのリーダーとアーティストの共通点は何でしょうか

    • データを収集する目的は何ですか?-アマゾンとの比較で考える

      こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 以前に何度か書きましたが、私が所属するCDO Clubは、企業・行政組織のDXのリーダー(CDO:Chief Digital Officer/ Chief Data Officer)が集まるグローバルなコミュニティで、私は日本の事務局を担当しております。 また、コロナ前にニューヨーク、サンフランシスコ、東京等のCDO Summitに私が参加し、講演やディスカッションをしたことも何度か書きました。 今回は、アマゾン

      • Web3が話題になっている背景・経緯ー進むブロックチェーンの実用化

        こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 前回に引き続き、今回もWeb3について書きます。 前回の最後にウィキペディア(Wikipedia)のWeb3の説明を引用しました。 ギャビン・ウッド氏をWikipediaで確認しましょう。 Polkadotにリンクが張られているのでクリックしてみます。 Polkadotを知らない方には意味不明な言葉がたくさん出てきたと思いますが、PolkadotはWeb3 Foundationが主導して開発したようです。 W

        • Web3が話題になっている背景・経緯ーこの言葉がいつ生まれたか

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 今回は、ご多分に漏れず、私も"Web3"について書きたいと思います(笑)。 岸田首相がWeb3について頻繁に発言されたことで、テクノロジーに興味がない方も言葉だけは聞いたことがあると思います。 「Web3とは?」、「Web3でこれからインターネットはどう変わるか?」といったことについては、他の方々が書かれていますので、私はそもそもWeb3が騒がれるようになった背景・経緯について書きたいと思います。 Web3とは

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          国産クラウド(日本主導クラウド)のメリット~GXとDX~

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 前回に引き続き、今回も「国産クラウド」改め「日本主導クラウド」について書きます。 前回の記事とあわせてお読み頂ければと思います。 日本主導クラウドはなぜ必要でしょうか? 安全保障上の懸念 まず考えられるのが、安全保障上の問題です。以下の2つの記事でも、この点が理由として取り上げられています。 安全保障上の理由は上記記事に譲ることにして、ここでは、あまりメディアで取り上げられない理由について書きたいと思います

          国産クラウド(日本主導クラウド)のメリット~GXとDX~

          国産クラウド?

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 今回は「国産クラウド」について書きます。 私は、国産クラウドに4年前から関与してきました。4年前はメディアで取り上げられることが全くありませんでしたが、昨年2021年からメディアで記事を見かけるようになりました。日本経済新聞でも、今年の4月以降、国産クラウドに関する記事をいくつか見るようになりました。 今回のnoteでは、すでに公開されている情報を基に、国産クラウドの基本、主に定義について考察します。 まず、デジ

          国産クラウド?

          ストーリーとしてのDX

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 今回のタイトルをご覧になり、一橋大学の楠木建教授の著書『ストーリーとしての競争戦略』を思い出した方が多いことでしょう。ベストセラーになった本ですので、読んだことがある方も多いかもしれません。 10年前の本にDXの原理原則がある? この本が出たのは2012年ですので、ちょうど10年前です。もちろん「DX」という言葉は出てきません。しかし、この本には、DXの大前提が書かれているように思います。 最近のDXに関するイ

          ストーリーとしてのDX

          DXの目的は?ー生産性向上はDXの目的にならない

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 今回は「DXの目的」について書きます。 念のためですが、全ての企業にDXが必要とは言いません。DXより既存業務のIT化のほうが適切な企業も存在します(以下の私のnoteをご確認ください)。 今回はあくまでDXが必要な企業の方々に向けて書きますので、最初にこの前提をご理解ください。 私が企業・行政組織のDXのリーダー(CDO:Chief Digital Officer/ Chief Data Officer)が集ま

          DXの目的は?ー生産性向上はDXの目的にならない

          デジタル庁のDXは民間企業より進んでいる?!

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 今回はデジタル庁について、特に民間企業と比較して進んでいると思われる点について書きたいと思います。 私がnote(日経COMEMO)を書きはじめて1年が経ちます。 はじめて書いたnoteは以下になります。 このnoteで書いたことは以下の2点です。 ・DXのリーダーが集まるイベントで、日本の登壇者は男性のみ、海外の登壇者の半分は女性 ・男性か女性かは問題の本質ではなく、組織にとって一番ふさわしい人がDXのリーダ

          デジタル庁のDXは民間企業より進んでいる?!

          DXは不要かも!?―DX以外の選択肢も検討しましょう

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 私がCDO Clubに所属していることはこれまで何度か書きました。CDO Clubは、企業・行政組織のDXのリーダー(CDO:Chief Digital Officer/ Chief Data Officer)が集まるグローバルなコミュニティです。 私はこのCDO Clubの日本の事務局を担当しております。立場上、多くの企業・行政組織の方々からDXに関する相談を頂きます。 特に新型コロナウイルス禍で猫も杓子も「D

          DXは不要かも!?―DX以外の選択肢も検討しましょう

          NFTで自分のアート作品を出品してみた

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 2021年に入り、NFTの高額取引に関するニュースや記事を毎日のように見るようになりました。 10月30日、日本で初めて「NFTアート」を扱ったオークションが開催され、最高落札額の作品は839万5000円だったようです。 国内で初めて「NFTアート」を扱ったオークションが、10月30日に東京都渋谷区で開かれた。主催はSBIアートオークションだ。映像作品など8つのNFT作品が出品され、会場のほか、電話やネットで入札

          NFTで自分のアート作品を出品してみた

          灯台下暗し? 内定辞退率が高い地方自治体がDX人材を確保するには?

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 以前、以下のnoteでDXのリーダーについて書きました。今回は、リーダーに限定せず、DX人材全般について書きます。特に学生の内定辞退率が著しい地方自治体を例に課題と対策を考えます。 三顧の礼をしても学生に内定辞退される時代ここ数年、学生の内定辞退率の増加が話題になっています。21年卒は、新型コロナウイルスの影響で選考そのものが停滞したようですが、22年卒は、20年卒をも上回る増加傾向にあるようです。 三顧の礼をも

          灯台下暗し? 内定辞退率が高い地方自治体がDX人材を確保するには?

          選挙DX―政治は国民を映す鏡である

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 本日10月31日の衆議院議員選挙の開票速報を見ながら、今回も「選挙DX」について書きます。 期日前あるいは今日、皆さんは投票所に行かれたことと思います。 「選挙DX」のゴールの一つにインターネット投票の実現が挙げられると思います。グローバルでは、インターネット投票を導入する国や地方があります。エストニアでは、2005年の地方議会選挙からネット投票が可能になり、2007年に世界で初めて国政選挙でネット投票が可能にな

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          選挙DX―自民党候補者のSNS活用を考える

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 10月31日の衆議院議員選挙の投開票まで1週間を切りました。候補者の激しい戦いが続いています。 衆議院議員選挙の真っ最中ということで、今回も「選挙」をテーマに書きます。 東京都第9区をサンプルにする 私の選挙区は東京都第9区になります。自宅近くのポスター掲示場に行って候補者のポスターの写真を撮ってきましたのご覧ください。 候補者は4人です。 自由民主党 安藤 高夫氏 立憲民主党 山岸 一生氏 日本維新の会 みな

          選挙DX―自民党候補者のSNS活用を考える

          選挙DX―今回の自民党総裁選はなぜオンライン中心の活動だったか

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 8月の横浜市長選挙の終了により、私の選挙DXが一段落しました。 本日9月29日は自民党総裁選で、先ほど投開票結果が出ました。 今回の自民党総裁選は、オンライン中心の争いであった点を新鮮に感じた方が多かったのではないでしょうか。 今回の自民党総裁選はなぜオンライン中心だったか? 今回の自民党総裁選がオンライン中心で成り立つ背景を考えました。大きく以下の二つが考えられます。 -候補者全員がオンラインという同じ土俵で

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          日本人の私の講演が海外で褒められるわけ

          こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 8月の横浜市長選挙の終了により、私の選挙DXが一段落しました。 今回も選挙DXをテーマに書き始めましたが、今月のCOMEMOのお題「#褒められてうれしかったこと」を見て、先にこちらへ寄稿することにしました。 以前に何度か書きましたが、私が所属するCDO Clubは、企業・行政組織のDXのリーダー(CDO:Chief Digital Officer/ Chief Data Officer)が集まるグローバルなコミュ

          日本人の私の講演が海外で褒められるわけ