◇1228日記 穴を開けようか悶々としていたこと

 夏以降、舌にピアスを開けようと画策して、カレンダーと何度も睨めっこした。今年は何度か連休があった。特に秋以降、出勤日の都合で何度か祝日以外に三連休もしくは四連休を自由に作ることができた。施術はスタジオではなく美容形成外科を検討して、腫れのせいで3日は話せないだろうから四連休前日の仕事帰りに開ける。舌にピアスを開けたかった理由は、自分のおしゃべりなところが気に入らなかったから。ひとつの戒めのようにわたしが話過ぎることを、舌に開いた穴が止めてくれるような気がして、開けることに抵抗はなかった。

 ただ、結局、というか今のところ、わたしの舌に穴は開いていない。おしゃべりが過ぎる自分のことを好きになったわけではないけれど、穴を開けたかった日々より切迫感や嫌悪感が薄れ、寡黙を貫くことが最良の選択ではないと考え始めた。わたしは若い。そして残念なことに、若く、弱く、可愛い。それに頭も良くない。話すことやめ、もしくは減らしたところで、おしゃべりが過ぎて後悔する何かが良い方向へ変わることを期待するほど、まだ何もしていない。説得も期待も抵抗も。まだ、絶望するには若過ぎる。失望するには何もしてなさ過ぎる。

 目が覚めたら、粘つく口の中に嫌気が差す。今日も日を浴びる。歯磨きは気持ちがいい。わたしは、沈黙できない。

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