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ジェラット(USA)の意思決定理論〜前期、後期でスタンスが変わっている!〜


こんにちは。
第25回国家資格キャリアコンサルタント試験勉強中のやまぐちまなと申します。先日、無事に養成講座を修了し、3月の試験に向けて勉強をし始めました。

が。しかし、人の名前と理論を覚えることが苦手すぎて、全く結びつかない。
それに加えて表面しか知らないために、違う角度からの問題が全くわからない!

そんな状況のため、今日からランダムで理論家さんたちの理論をnoteで整理してまとめていくことにしました。

たまたま今日1発目に目にした問題がジェラッドだったため、ここからスタート

ジェラッドの前期理論〜連続的意思決定プロセス


連続的意思決定プロセス

 The sequential decision-makin process

客観的で合理的な意思決定理論として提唱された。左脳的!

意思決定の3段階

1. 予測システム Predictive system 
選択肢それぞれがもたらす結果の起こりうる可能性を判断

2. 価値システム Value system
各選択肢の結果の好ましさを評価

3. 決定システム Decision system
1と2のシステムによって評価された選択肢の中で、適切なものを選択し、物事を最終決定する。
個人が最終決定までに選択肢を絞っていく決定を「調査的決定」、最終的にキャリアを確定する際の決定を「最終的決定」と呼ぶ。この2つに分けて考える。

ジェラッドは、教育現場におけるガイダンスの際の枠組み理解を目的として、意思決定論的アプローチの立場から、キャリア発達における意思決定の仕方を提供するための理論を理論を展開している。

調査的決定から、最終的決定へとスムーズに意思決定がされるプロセスとして、この理論が提唱された。

スムーズな意思決定へのガイダンス

1. 情報収集
2. 意思決定の時期を捉えさせる
3. 人が陥りやすい誤りに注意させる
・inability: 正確に選択肢の可能性を評価できない
・lack: あり得る選択肢を網羅できない
・known-selection perception: 選択的な知覚(頭にあるものしか認識できない)
4. 眼前の決定が究極的目標を促進させることを理解させる
5. 連続的意思決定のプロセスを理解させる
6. 実施ガイダンスを評価させる


ジェラットの後期理論〜積極的不確実性〜

1989年以降にガラリと方針を変えた。ただ、前期理論と対立するものではなく、補完するものとして位置付けている。
背景として、1980年代後期から、教育分野において個性の尊重や、創造性が注目され始めたことがある。
ジェラッドも、将来に向かって柔軟び意思決定を行おうと、創造的・直感的・柔軟性・社会の不確実性などを積極的に意思決定プロセスに取り入れる「積極的不確実性」を提唱。

「将来は存在しておらず、予測することもできない。将来は想像され、創造されるべきでもある。合理的な戦略は役に立たないのではなく、ただ、もう有効でないだけである。

将来への意思決定を行う際、合理的で直線的、あるいは系統的な戦略だけを行うのではなく、時には曖昧さや矛盾の中で、主観的で直感的な戦略を統合させるプロセスが重要!

個人的主観ですが、私この考えめちゃくちゃ好き!
一言でまとめると、何が起こるかわからないから、自分が何したいのか考えて作っていくことが必要だよーっていうこと。

キャリア形成の6ステップは、下記のように進行していく。

自己理解⇨仕事理解⇨自己啓発⇨意思設定⇨方策の実行⇨新たな仕事への適応

ジェラッドの意思決定理論は、上記の意思決定において役立てる。

おまけ

意思決定理論その他の理論家さんたちまとめ

ヒルトン(1962)

心理学「認知的不協和理論」⇨キャリア意思決定モデルを構築。
意思決定は、
個人が持つ自己概念や希望、期待、職業観等の環境(前提)と外界からの情報との間に生じたの不協和(不一致)について、個人が耐えられる状態に低下するまで探索が繰り返される。

ティードマンとオハラ(1963) 

意思決定の2つの要素
区別化:他とは異なる個別の特性
統合化
:社会からの要求に合わせ適用しようとすること

キャリアの意思決定のプロセス『予期』『実行』の2つに分けられる。

予期

  • 探索:多くの選択肢を探す

  • 結晶化:選択肢を絞り込み、目標を明確化する

  • 選択:絞られた複数の選択肢の中から自分の目標に最も合ったものを選択する

  • 明確化:選択肢をより具体化、明確化する


実行

  • 導入:目標実現のために、行動を始める

  • 変革:新しい知識、問題解決方法を身につける

  • 統合:目標の実現

クランボルツ

不確実な状態が望ましいと考え、プランド・ハップンスタンス理論(計画的偶発性理論)を提唱。計画的偶発性理論を実践していく上で、5つのスキルが必要である。

重要なのでまた次回!

ディングレッジ(USA 女性)

衝動型(Impulsive)情報収集や比較を重要視せず、即決するスタイル
運命論型(Fatalistic)運命など外部によって決められると信じ、積極的活動を止めてしまう
従順型(Compliant)他人や社会規範に従い、他人が決めることを許すスタイル
延期型(Delaying)意思決定の必要を感じながらも、決断を延ばし続けるスタイル
苦悩型(Agonizing)5の段階でいくつかの選択肢に気づき、なかなか意思決定ができない
直観型(Intuitive)計画的な段階を踏まず、自分の主観や判断で即決する
無力型(Paralytic)結果が恐ろしくて、不安や無力感から前に進めない
計画型(Planner)行動等計画的であり、段階を踏んで意思決定ができる

参考:
国家資格キャリアコンサルタント試験 ~学科試験 精選問題解説集~


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