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3月の好きになった本

3月も沢山読めました。
せっかくなら、と思ってビジネス本の記録も始めたのだけど、読みながら本の要点を考えたりするには、やっぱり電子版よりも紙の本の方がいいなあ~と再認識…。紙の本が置いてあると、読み返したくなったりするような。古い人間だなあと思いながらも、紙の本が好きなことはこれからも否定せずに行きたい所存。

十二国記シリーズ

小野不由美さんの十二国記シリーズ。友人からのオススメ。
今月は「月の影 影の海」「風の海 迷宮の岸」「東の海神 西の滄海」を読了。日本で生まれた少女・少年が突然地図にない異界に連れていかれて、新たな人生を歩み始める異世界物語。
「月の影~」の上巻を読んでいる間は、主人公の女子高生のなよなよ加減と他責感にいらいらしちゃうし、全然世界観がわからないしで、これはちょっとハマれないかも…とのんびりペースでなんとか読了。とはいえせっかく勧められたしなあと思って下巻を読み始めたら、上巻が全然捗らなかったのがウソのように読み終わってしまった。「楽俊」というキーパーソンのおかげで、知らない人だらけ・わからないことだらけの世界の解像度がぐっと上がったおかげなのかなぁ。

とはいえ考えてみれば、昨日まで普通に女子高生だったのに、いきなり知らん男が現れて、戦わないと死ぬ世界に連れていかれて、おまけにひとりぼっちにされちゃったら、誰でも弱気になるよね。弱気になりながらも生きることをあきらめない主人公は、本当の意味で強い子なんだなぁ。

巻が進むにつれ、世界のことも少しずつわかってくるので、読み進めるほどワクワク。キャラクターもみんな魅力的で、この先どう成長していくのか・活躍していくのかが本当に楽しみ。今のところは2巻で出てきた「戴麒」とその主が一番すき!


木曜日にはココアを

青山 美智子さんの短篇集。はじめましての作者さん。

ひとつずつのお話のリンクが美しく、世界がどんどん広がって、つながっていくのがとっても楽しい。それぞれのお話に色名がついているのに途中で気がついたのだけど、どのお話もタイトル・内容・イメージカラーがよくマッチしていて、作者さんのセンスが本当にすてき!どの組み合わせもすっごくいいんだよな~。グレーの「半世紀ロマンス」とターコイズの「帰ってきた魔女」が特に好き。

どのお話もいろんな魔法が存在しているようで、日常の小さなしあわせをたくさんおすそ分けしてもらった気分になります。この本を読んでから、良さげなカフェに行くとついココアを頼んでしまうようになりました。笑

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百貨の魔法

上流階級 富久丸百貨店外商部」を読んでから、百貨店への愛が再燃して、他に百貨店の小説がないか探していたら出会った本。「上流階級~」は3月に新刊が出ているので早く読みたい…。

昔ながらの百貨店の、いろんな部署・お店で働く人々にスポットライトを当てた短篇集。ひとつひとつがすごくあたたかくて、丁寧で、ネットでの買い物が当たり前になった現代でも、こういう対人での販売経路は絶対に途絶えさせたくないなと改めて。(なかなか外出もしづらいし、ネットが便利だからすぐECを使ってしまう自分に自戒を込めつつ…)

百貨店って昔から好きで、用事がなくてもついぶらぶらしてみたくなる場所。駅ビルとか、ショッピングセンターとは違う、魔法がある場所なんだよねっていう気持ちは、きっと多くの人が抱いているんじゃないかな~。


4月もまた、沢山すてきな本に出会えますように!

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