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願わくば、どうかこのまま

「できるだけ離れないでいたいと願うのは 出会う前の君に僕は絶対出会えないから」

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初めて2人で並んで撮った写真

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一緒に過ごす時間が増えてから、初めてのことが増えた。素敵なことも 苦しいことも、21歳になって沢山経験した。勉強や論文、部活やバイトに追われて寝不足ながらも会いに行った夜、距離を感じて不安になって背を向けた夜、ずっと見たかった景色まで連れて行ってくれた夏、「一緒にいて楽しいから」と一緒に居てくれるようになった秋、そして今。

もうすぐ22歳になる。わたしのこの1年を地面に広げたら誰もが あの時この時 に「やめときなよ」「苦しいよ」と腕を引くだろう。実際に幾度も考えさせられた。

だけど、いつも「最後に決めるのはわたし」だった。だから今がある。今は今で苦しいことが増えたけど、幸福まで忘れてしまうのは勿体ない。貴方が隣に居て、貴方の香りがして、名前を呼ぶと返事が返ってくる。それ以上の幸せが他にあるのだろうか。

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最近は連絡を取ることも減ってしまった。わたしが貴方に頼りたく 縋りたくなってしまった時、一度過去に遡る。現在や未来に不安を抱えて溢れてしまった時、写真を見返すように過去を振り返る。貴方は沢山笑っている。「お前の話は面白いから」と沢山聞いてくれる。そこには写真も音声も残っていないけど、わたし が覚えている。

勇気を出して「一緒に写真を撮りたい」と言えた冬。あの頃のわたしはどうだったのだろう。ただ、素直に貴方との思い出を記録したかった。それだけの 可愛らしいわたし だった。対して今は?「○○ではない」という否定に覆われた 醜いわたし ではないだろうか。

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愛は求めるものではない、与えるものでもない。自然と、心の内から湧き出たそれが(大切な)人へと沁みていくものだと思う。「もっとこうだったら~、...嬉しいな。」という思いが真っ直ぐ届かないのは、わたしにも何か変化を強いられている時なのかもしれない。それは本来、求めるものではないから。わたしは、どれだけ報われなくとも 貴方に想いを伝え続けたい。それだけでいい。あわよくばそれが伝わって、じんわりとあたたかくなる。わたしのモットーが知らぬ間に曲がってしまう前に気が付けて良かった。これからもその思いは変わらず、絶え間なく変化する2人の関係はずっと認められるようにいられますように。

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嫌なものに蓋をするのではない、素敵なものを見失わないようにしたい。168時間のうちの何時間を貴方と過ごしているのか、この先過ごすことができるのかは分からない。母数がもっと大きくなるだろう。だけど、一瞬一瞬の貴方のその素敵な表情や仕草を できれば形に、できなくとも記憶に残していけたらいいな。

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