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女優は泣かない〜自己回復やら原点回帰

いつぶりだか思い出せないが、アドラー心理学の本を斜め読みした

食いもののうまいまずいを口にする人間は心が貧しい、さもしいてなことを祖母がしきりに言っていたのと、淀川長治がどんな映画も絶対にけなさなかったのと通じるものがあった

フロイト的にトラウマとかコンプレックスにこだわって生きてきた面が大いににあり、前を向くきっかけにはなるかもしれない

と感じたその日にこの作品を観た

冒頭の印象は正直よくなかった、その後よくなることはあまりなく、知ったような口を利くならば脚本が破綻している気がした

だがしかし、それでも映画は成立する、画が動く、音が出る、俳優が演じることで、失礼ながらなんとかなる、脚本などどうでもいいという話ではなく、総合力の問題なのだ

生家には二度と戻らない、親兄弟と縁を切るぐらいの覚悟で、女優を目指して郷里を飛び出した主人公の気持ちは多くの人がわかる

自分もそのようなものであったし、原点回帰と自己回復というこの作品のおそらくテーマには共感した

あれもちがうここもちがうと難クセをつけながら2時間過ごしたが、何事も結果オーライでいいのだと思うと少し気が楽になった

旧下高井戸シネマにはけっこう思い出がある

それはまた別の話だ








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