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Zine日記

お友達に誘われて、Barnard CollegeへNYC Feminist Zinefest 2019に行ってきた。

他のZineのアートイベントでは、本の出来具合やデザイン、どれだけアーティスティックに、ユニークに作れたか、へんてこなものが一番素敵、といった感じだが、今回のイベントで並べられているZineは絵やテキストをスキャンして家庭用のプリンターで印刷したプリント用紙をホチキスで止めました、というものが7割に感じた。インスタントZine。

肝心なのは内容。マニフェスト。そしてそのマニフェストにはたっぷりと自信があるのが感じられた。参加者達キラキラと自分の理想を語り合っていて、開催場所が大学という環境もあり、これからの若い力には圧倒されるな、なんて気づかないうちにオトナのポジションを取っている自分に違和感を覚えた。

NYのこういう革新的なところが好きだと思う。

と同時に自分の意見をしっかり持つこと、何が自分が支持すべきことなのか周りに流されず決める力を持たなくてはならない。それは自分を知ることに繋がる気がする。

そして普段は全く気にも止めていないが、ほぼ女性だけの空間にいることはやはり安全な気がしてしまった。見えないものに無駄に警戒しなくていいというか、とても言語化するのが難しい感覚。女性にもこの感覚がわからない人もいると思う。

マイノリティでいるのは慣れている。むしろ居心地がいい。

Barnard Collegeには図書館の一角にZineのコレクションのコーナーがあり、図書館員さんにお話ししたら、私のZineも置いてもらえることになった。やった!

誘ってくれたお友達は、お茶したあと、本当に嫌そうにセラピーのグループセッションへ向かった。そんなセッションに向かう彼女に"Have a good one" と言えなくて違和感のある別れ方をしてしまったような気がする。

紫の傘

久しぶりのマンハッタンなので、日系スーパーで食パンを買う。列で並んでいると、私の前にいる小さな女の子がパパらしき人に日本製の木製の持ち手のついた紫色の折りたたみ傘をねだっていた。

そのパパらしき人に、この子はもっとカラフルでかわいい傘を持ってるんだよ、だからこれは必要ないと思うよね?と同意を求められてしまった。参ったなー、といった顔でパパが私にウインクしてきた。

そういう時にうまい返しがすぐ出てくればいいのだが、女の子の気持ちを考えるとパパに同意したことでその傘が買えなくなって悲しいかもしれないし、と数秒迷って、その女の子に、「あなたかわいいね」とだけ言ってしまった。

こういう小さいことが何故か後々気になってくる。どう対応するのがベストだったのか。

傘の行方は目で追わないようにした。


その後、家で新元号の中継を見た。

自分でも呆れるほどに日本語がちんぷんかんぷんで、会見場にいたNY Timesの記者の英語のTwitterで何が起きているか確認した。

英語の方がわかりやすいなんて。今年はもっと日本語の本を読もう。

Reiwa.

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