なそら

全てフィクションです。

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最近の記事

『NN4444』を観て

今巷で話題のNN444を観た。 下北沢で公開したもののほぼ毎日満席。残念ながら諦めてたものの渋谷にて2週間の上映が決まりすぐさまチケットを取った。 短編が4本入った80分ほどの映画だ。 感覚的には世にも奇妙な物語に近いと思うがかなり綺麗なシーンも多く、MVを観ている気持ちになった。以下、短編ごとの感想。、 『犬』 モラハラDV旦那に苦しむ、会社にもどこにも居場所のない女性が犬に育てられたような少女を拾い育て、その犬が旦那を殺し…でも犬はいなくて現実だったのか?狂ってしまう

    • 『夜、鳥たちが啼く』を観て

      最高な意味で最悪な映画だった。 邦画にありがちな案の定ハッピーエンドを想起させるようなぶつ切りのエンドシーン。しかし、私はこの作品をバッドエンドだと断言する。 以下、簡単なあらすじ 売れない小説家である慎一は自分の嫉妬深さから同棲していた恋人にも振られ鬱々とした日々を過ごしていた。どれくらい嫉妬深いかというと、彼女がバイト先の店長(男)から貰ってきたカーテンを発狂ながらブチブチィッとカーテンレールから外しぶん投げたり、仕舞いには店長に殴り込みに店まで行き玉ねぎで顔面を殴

      • 『タイトル、拒絶』を観て

        「女として誰かと恋愛をし、家庭を作り、子供を産む。だとしたらその子の人生を見守ってちゃんと喜んであげることができるだろうか。分かんないけど。」(劇中より) 邦画でよく題材とされるセックスワーカーに焦点を当てた作品の一つ。ただし他の作品と異なるのはセックスシーンが少なく、ほとんどがデリヘルの待機室での場面だということだ。そしてそこで巻き起こる人間関係のいざこざが心に突き刺さる。 女性同士のキャットファイトはもちろんのこと、そこに店長や運転手の男性も関わってくるので余計に女性

        • 映画『きみの鳥はうたえる』から学ぶ誠実と不誠実

          恋愛において誠実な人間と不誠実な人間どっちを取るだろうか? 答えは簡単100人いれば98人が誠実な人間と答えるだろう。残りの2人はただの不誠実である。 ここでの私が言う誠実の意味は自分の感情に素直であり、裏表がないことである。つまり不誠実とは自分の感情に対してひねくれている、または自身の感情がわかっていない。素直ではないということだ。 この作品はあくまで一個人の見解であるが結局は誠実な人間が人に好かれるということを表していると思う。 登場人物は大まかに僕、静雄、佐知子

        『NN4444』を観て

          ワンカップ大関の空き瓶に仏花を飾る

          機能不全家族の中で育った。 まず、両親の仲があまり良くなかった。私が4,5歳の時には毎晩離婚するかしないかで喧嘩をしていた。結局しなかったが。 無条件の愛情なんてこれっぽちも貰えなかった。 小4から塾に通っていたのでテストでいい点が取れないと「あんたにいくら金かけてると思ってるの!」と母親にキレられた。(余談になるがその当時の塾の講師のおかげで男性恐怖症になってしまった。後日この話は書く。) 何かわがままを言うと「何でそんなことを言うの?あんたなんて産まなきゃよかった

          ワンカップ大関の空き瓶に仏花を飾る

          この世で最も大切なもの

          この世で最も大切なものをご存知だろうか? 愛情か?お金か?生きがいか? それよりももっと根本的なものである。 それは健康である。 健康第一という言葉があるが全くもってその通りである。 もしもあなたが重い病気にかかってしまい病院で寝たきりの生活になってしまったらどうだろうか。 仕事ができずお金が稼げない。好きな人と一緒にいられない。友人と遊びに出かけることができない。他者との交流が難しくなる。 このご時世であるから声を大にして言うが、本当に健康でなければ何もするこ

          この世で最も大切なもの

          他者からの評価

          この前友人の愚痴を聞いた。 その内容が、今流行りのinstagram(自分の気にいった写真を複数枚投稿できるSNS)に友人の写真をを載せたところ「かわいい!」とメッセージをいくつかもらったということだった。 そして、私の友人の写真もその友人のアカウントに投稿させてもらったのだそうが何もメッセージが来なかった。と、悲しんでいた。 友人の投稿した写真を私は拝見したが素直にとても綺麗な子だと思った。しかしだからと言って私の友人が落ち込む必要性は全くないとも思う。 そして、友

          他者からの評価

          愛情の視覚化

          空気や愛情、大切なものは目に見えない。 「私のこと本当に好きなの?」 口ではいくらでも無責任なことが言える世の中でどうやって相手を愛していることを伝えるか。 それはイベントを祝うことに徹する。 クリスマス、バレンタインはもちろん、互いが出会って付き合った記念日も愛情のバロメーターとなるのである。 付き合って3ヶ月や、出会って2年などといった言葉がはびこる現代のSNS この記念日を祝うという風潮こそが最も愛情の具現化、視覚化がしやすいのではないかと思う。 それと同

          愛情の視覚化

          愛と憎しみは紙一重

          12月にしては暖かい日差しの中、私は窓のそばで日光に当たりながら読書をしていた。 そこへ後ろ足を引きずった黒い猫が庭の向こうからこっちに向かって一直線にやってきた。窓を開けてやると当たり前かのように室内に入り私の隣で毛づくろいを始めた。 「こうも毎日寒いとやんなっちゃうよぉ、ねぇ?」 猫は私に同調を求めた。 「確かに野良猫には厳しいだろうね、凍死率も少なくないし」 と、私は本の文字を見つめながら返事をした。 「怖いこと言うねぇ。ああ、こたつが恋しいったらありゃしな

          愛と憎しみは紙一重

          人に期待しないということ

          私は人に期待しないで生きている。 大の親友も好きな人も家族にもである。 それはなぜか? 人に期待をするということは自分のストレスを生み出すことになるからである。 人間のストレスの原因はほとんどが対人関係にある。相手が自分の思った通りに行動してくれないことが主な理由である。例えば友達が待ち合わせ時間に遅れてくる。好きな人が記念日を忘れていた。子供がテストでいい点を取らなかった。 これらは全て友達が時間通りに来ること、恋人が記念日を祝ってくれること、自分の娘息子であるなら

          人に期待しないということ

          無条件の愛

          「愛って2種類あるの知ってる?」と、猫が外の景色を眺めながら尋ねてきた。 知らないので私は首を横に振った。 「まず1つ目が無条件の愛。これはね、具体的に言うと家族から受ける愛情のことかな。目に入れても痛くないほどの愛。自分の命を犠牲にしてでも相手を守ろうっていう気持ちね。」 そう言って目を細めて話を続けた。 「そして2つ目が条件付きの愛。これはね家族愛以外の愛情全てにおけることかな。仮にお前に好きな人ができたとするでしょ?顔が好みだからとか、優しいから好きとか理由がつ

          無条件の愛