見出し画像

女性蔑視の発言を紐解く

公的な立場にある方の女性に対する発言が議論を呼んでいます。

「女性理事を4割というのは文科省がうるさく言うんですね。だけど女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」「女性っていうのは優れているところですが競争意識が強い。誰か1人が手を挙げると、自分も言わなきゃいけないと思うんでしょうね」「女性を(中略)増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制をしておかないとなかなか終わらないから困る。」

これらの発言を聞いて、まず思い浮かんだのはダイバーシティ&インクルージョンのステップの図です。まだ多様性レベル1の段階にあることが認識できたのです。

ダイバーシティ&インクルージョン

NPO法人GEWELのホームページより

今回の場合は、男性が大多数で会議というのは、その前の根回してすでに決まっていた内容を確認するだけの場だったのでしょう。(均質な状態の図)

そこに、会議で積極的に発言する人、女性達が入ってきたことで、元からいる人たちは居心地が悪くなったと考えられます。(多様性レベル1の図)

普段の生活の中でもありますね。

・シニアが集まる地域の集まりに、若手が参加するとき

・母親たちが集まる親子向けイベントに、父親が参加するとき

・男性ばかりの役員の集まりに、女性役員が参加するとき


均質の場に、一人だけ異質な人として参加したとき、最初は、誰でも苦労したはずです。受け入れる側は違和感を感じ、心地悪かったのではないでしょうか。それらを乗り越えて、双方が意見を言い合い、良い状態に持っていくためには、目的を明確にすることと、違和感を感じても、勇気をもって意見を出し続けること、そして、一人一人を大切にする雰囲気の醸成だと考えます。

オーガナイズする役割の方の動きや、一人一人の真摯な姿勢が試されます。

これから、ダイバーシティ&インクルージョンのステップが進んでいくように。




参考:GEWELとわたし ジェンダ×キャリア×多世代