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日記: 山に登ってみたら気づくこと

 こんばんは。昨年始めた散歩の延長で、今年こそ富士山に登ろうと目標を立てたので、それならば練習しよう!と筑波山に登山に行って来ました。朝5時半に目が覚めて空を見上げるとあいにくの雨。昨日まで曇りの予報だったのにうまくいかないものですね。朝から悩んだものの、登山の準備が出来上がってしまっていたので、雨天決行しました。

 まずは、筑波神社にお参りです。この前教えてもらったのですが、神社とは「自分のお願いを神様にするところ」ではなくて、「日頃の行いを神様に感謝するところ」らしいですね。なるほどなと膝を打ったことを思い出しまして、「今日までこうして自分と家族が楽しく暮らしていること」を感謝しました。

筑波神社
梅の花が綺麗でした

 さて、いよいよ登山です。筑波山の登山コースはいくつかあるのですが、白雲橋コースというものを選び、ワクワクしながら入山しました。大して下調べもせず、ネーミングで選んだのですが、実は一番長いコースでした。入山すると、驚くほど静か。ソロの私は不安になりました。前にも後ろにも人がいません。時々「ホーホケキョ」と鶯の鳴き声がする林の中をただただ歩いていきました。

雨で湿った登山道をいく

しばらく登るとすぐに足が止まりました。Apple Watchをみると心拍数が130に達していました。家の周りの散歩とは違いますね。勾配があると一気に負荷が高まります。深呼吸をして休む。心拍数が落ち着ついたらすぐに登る。延々に続く階段のように感じました。

霧がでてヒンヤリ

 だんだん霧が出てききました。肌寒くなってきて不安になりました。水筒の紅茶を飲もうとしたら「アチ!」っと火傷しました。体が寒いからあったかいものを飲みたいのに、熱すぎると飲むことができない。「くそ〜」自分のイージーミスを悔やみました。疲れたので座りたいのですが、雨で濡れていてベンチに座ることもできませんでした。少し涙が出そうになりながら前に進みました。

物語に出てきそうな雰囲気のある木

 山小屋を発見しました。屋根があるということがこんなにも嬉しいとは思いませんでした。飛び込んでみると、登山中だった老夫婦に出会いました。お二人とも優しくて、気さくに話しかけてくれました。私は1人で寂しかったので、つい嬉しくて自分の話をしていました。東京では街中で出会った他人と会話するなんてありえません。山だと自然に会話をすることができなんて不思議ですね。お二人は、私の5倍くらい遅いスピードで歩いていて、周囲の景色に驚いて笑顔で会話をしたり、写真を撮ったり、心から登山を楽しんでいる様子でした。力の抜けた穏やかな雰囲気に胸を打たれました。
 私はなんてガツガツ登山をしていたのでしょう。目の前の坂をみて、どの足場が上りやすいか、距離はあとどのくらいあるだろうか、体力は持つだろうか、休憩は取らずにもう少し頑張ろうか、後ろから人が来たら道を譲ろうか、何に向かってでしょうね、頑張っていました。これじゃあ仕事ですよね。アプローチが違ってたな、と思い直し、残りの登山を楽しむことにしました。急いで登る必要はない。辛くなったら休めばいい。自分が登りやすい足場を選んでジグザグに登ってもいい。少しずつでも歩けば山頂に近づくのだから。そうおもうと、気持ちがぐっと楽になりました。勾配がきつい斜面が多いのですが、時々傾斜が緩くなって楽に進める道もあり、自然と笑顔になりました。

弁慶七戻りという奇岩

全体で1時間半くらいかけてようやく山頂に辿り着きました。ご覧のとおり真っ白。全く何にも見えません。でもいいのです。自分の足で山頂まで登り切ることができたという満足感でいっぱいでした。

女体山 頂上

雨で体が冷えてしまったので、麓に降りてラーメンをいただきました。日頃は、糖質・脂質を節制してますけど、こんなに歩いたのだから今日くらいはよいのです。

蒼(AOI) - つくば/ラーメン

そんなわけで私の大人になってからの初めての登山は無事終わりました。
ど素人すぎて計画が甘かった点は多々あり反省をしていますけど、お陰でいろいろと勉強できました。いやぁ、富士山はすごいところなのだなと今更気づきました。実体験が心に沁みました。

また、気が向いたら山に登ろうと思います。今日はよく眠れそうです。お休みなさい。

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