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手帳をデコれなくなった私に、100円シールの花束を

最近の100円ショップのシールはクオリティが高い。他の買い物をしたついでに思わず手にとってしまった、お気に入りのシールを紹介する。

そして、ふと「自分のために手帳をデコったのは久しぶりだな」と気づいたことをまとめたい。育児中に見失っていた自分を少し取り戻した感覚だ。

トレーシングダイカットシール ドライフラワー

左:セリア 右:ダイソー

マスキングテープ素材にリアルなドライフラワーが描かれた、「トレーシングダイカットシール ドライフラワー」。

左はセリアで購入したもので、右はダイソーで購入したもの。製造はどちらも協和紙工株式会社である。ここのシールはトレンド感があり、おしゃれなものが多い。

公式Instagramのように、手帳の空きスペースに逆さに貼るだけで、おしゃれに見える。マスキングテープのように透け感があるので、重ねて貼っても決まるのだ。

「なくてもいいけど、あると嬉しい。テクニックいらずでおしゃれに見える。」そんなところに惹かれて、思わず買ってしまった。

子どもが生まれたら、手帳をデコれなくなった

私は、ペンやマスキングテープをいっぱい集めたり、手帳をデコったりするのが好きなタイプだ。絵を描くのも好きだ。でも、子どもが生まれてからなぜか手帳がデコれなくなった。

いちおう育児日記はつけていたのだけど、基本的にシンプルな記録のみに留めている。

Instagramを覗くと、おしゃれな育児日記や赤ちゃんのスケッチが並び、何も描けなくなった自分が怖い。

今なら分かる。産後のホルモンバランスもあるし、ほっとくと消えてしまう小さな命の前で余裕もなかった。文章は何となく書けたので、たぶん絵を創作する方の領域が、育児に使われていたのだろう。

渦中に「いつか」は救いの言葉にならないのは知っているけど。

一生描いたりデコったりできなくなるんだろうか、と思っていた。だけど、息子が3歳を迎えるころに「なんかデコってみたいかも」と湧き上がるものを感じた。

自分の中の創作の芽みたいなのは、消えずに眠っていたのか。今は昔ほど描けなくなったけど、いつか戻ってくるのか。

おそらく、このふと生まれる小さな芽が生まれる瞬間は、子どものタイプによる。親と育児の相性もある。兄弟姉妹がいればまた変わってくるだろう。

大雨のなか「いつか雨は止みます」と言われても、「今困っているんだけど……」と思う。育児で自分を失っている渦中に「いつか」は救いの言葉にならないのは知っている。ただ、「いつか戻ってくるかも」という予感を知っていれば、少し望みを持って生きていける。

創作しなくても生きていけるけど、自分のアイデンティティが消えてしまうのは、心を失ったことと同じことだ。

文具店に足が遠のいてしまった今、身近な100円ショップで、おしゃれなシールがあってよかった。思わず貼ってみたくなるような顔に目があって、少しだけ自分を取り戻したような気がする。

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文具マガジンやっています。子育て中の母親として使っている文具と、完全に趣味趣向の文具を紹介しています。

こちらは手帳デコ好きだった私が、出産から一転、映えない育児日記を淡々と書いていた話です。

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