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【本当にあった不思議な話】幽霊を信じないと言い張る友人より2編

「幽霊なんていないよ」と常々言っている友人の体験談。

何かの話のついでにって感じで、

「あーそう言えばさぁ……」って。

一つは彼が6歳くらいの時のこと。
お腹が痛くて我慢が出来ないほどになり、病院に連れて行ってもらったところ、お腹の痛みは虫垂炎、いわゆる盲腸で、それももう少しで破裂するところだったらしく、急遽全身麻酔で手術ということになった。
後でお医者さんからは危ないところだったと言われたらしいが、その時見た夢で、白いもやの中に立っているおじいさんが出てきたと言うのだ。

「知ってるおじいさん?」

「いや、その後何かの時に、亡くなったおじいさんの写真を見せてもらったことがあって、それが夢の中に出てきたおじいさんと同じ人だとその時知ったんだよ。」

それってよくある「おいで、おいで」もしくは、「お前はまだ来なくていいよ、戻りなさいー」ってヤツじゃん!と突っ込むも、そういう系を信じない彼は全くもって意に介さない。

もう一つは彼が若い頃、夜中にふと目を覚ますと誰かが部屋の中に入って来た、という話。
ドアの所から何者かが入って来て自分に近づいてくる気配があるのだけれど、目が開かず、身体を動かすことも声をあげることも出来なかったと言うのだ。
そうこうしているうちにそれはベッドに這い上がり覆いかぶさってくると、両手で彼の首を絞めようとしてきたと。
動かない身体に抗い、そのうちなんとか瞼を開けることだけは出来たのだが、彼がその時目にしたのは首に手をかけているスーツ姿の男、そしてそれは紛れもなく彼自身だったらしい。
そこで彼は気を失い、目覚めたら朝だったと。

いやいやいやいや、もう一人の自分が馬乗りになって首絞めてくるとか、めっちゃ怖いんですけど!!

そういう話って、普通「怖い話」として語られてますけどっ!?

「あっ、そうそう、それでさぁ、その時目が覚めたらなんか天井の景色が違うんだよね。よく見たら俺180度回ってるの。掛け布団も一緒に回ってたわ。」

こともなげに付け足してくるけど、この人、もしかして本人が気にしていないだけで、はたけばホコリが……じゃないけど、それくらいの勢いで色々不思議な体験してるんじゃ?

「……。」

漫画で描くところの半眼でジト目になった私なのでありました。

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