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ネット書店の「試し読み」についてのある仮説


最初に。

これは、私は出版社で働いたこともなければ、その関係者でもない、

ただのド素人の意見だということをおことわりさせてください。

読書が好きで、マーケティング思考が少しあるくらいの、ただのド素人です。


今は本当に便利になりました。

Amazonや楽天ブックス、hontoなどのネット書店が群雄割拠し、ボタン一つでダウンロードできる。

本屋に行く必要がなくなりました。


・・・という訳でもないんですよね。

私個人の話ですが、ネット書店で試し読みをしてそのまま購入することもありますが、ネットで試し読みした本をリアル書店でさらに深く試し読みすることの方が多いです。

なぜか。

ネット書店では往々にして冒頭の試し読みしかできず、目次から見て、気になる場所を試し読みすることができないからです。

書店からすれば、「冒頭はタダで読めるよ!面白いでしょ!?でも、ここから先は有料なの(><)だから購入してね!」という至極当たり前の話。

至極当たり前の話なんですが、当たり前は疑えって、マックの女子高生が言ってました。(適当)

この試し読みの設計は、果たして最適解なのでしょうか。


試し読みが「冒頭のみ」であることは、読者の体験にとって本当に適切か

UXUXUX!!UIUIUI!!!と呪文のように言われて久しいこの頃ですが、この試し読みもそろそろテコ入れされるべき時なのかなと思いました。

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは

製品・サービスを使用する際の印象や体験。使い勝手や操作感を意味するユーザビリティーやユーザーインターフェースより広い概念であり、製品を所有したり、サービスに接したりする過程で得られる、満足感や喜びといった質的・精神的価値に重きを置く。ユーザー体験。UX。(小学館「デジタル大辞泉」より)

そこから転じて、私の中に一つの仮説が浮かび上がります。

試し読みで内容を全て公開しても、売上は下がらず、むしろ上がっていくのではないか。

実際に、私はこの「試し読み二段構え」を行う際、つまり冒頭の試し読みだけでは購入の意思決定まで至らなかった場合、最終的には二度目の試し読みを行ったリアル書店でそのまま購入しています。

つまり、ネット書店はせっかくファーストコンタクトでアドバンテージがあるにもかかわらず、機会損失してしまっているのです。

「お前が異端なのだ」と言われたらそれまでなのですが、実際試し読みのページすらないような書籍ページも多く、そこで初めて見た本をその場でユーザーが買うことはそんなに多くないと思います。


それなら、試し読みで全公開してしまえばいいではないか。

過激派、さらに語気を強めます。

データの重さとかそういう論点は置いといて、これをすることで売上は下がってしまうのでしょうか。

試し読み部分の操作性を、そんなに高くなく内容が確認できる程度にとどめておけば、本当に欲しいと思った人は購入まで至るでしょう。

返報性の原理(してもらったことはお返ししたくなる心理)も相まって、ユーザーは大盤振る舞いをしてくれた書店で買いたいと思うはずです。

全公開しないにしても、各章をそれぞれ数ページでも公開すれば雰囲気がそれとなくわかり、「購入後のミスマッチ」を恐れる消費者の心理的障壁は取り払われるのではないかと思います。

「はじめに」や「序章」に書かれる内容は、商品ページで大体わかるのでわざわざ読む必要がないんですよね。

データの重さだけでなく権利関係とかいろいろ事情もあるとは思いますが…ド素人なのをいいことにガン無視です。


さて、ここまでネット書店への愛憎込めて一筆とらせていただきました。

この仮説を検証するつもりも機会もありませんので、もしネット書店関係者の方が偶然ここに辿り着いた場合には、是非一度検討してもらえたら嬉しいです。

ユーザーフレンドリーな試し読みを実装いただきました暁には、そちらの書店で買わせていただきます。

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