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夏が終わったので冬眠したい

夏がきてからすこぶる調子がよかった。いつもなら「あぁ」とか「うぅ」とか言いながらベッドの上で横になり、スマホを眺めて虚無ってる時間も格段に少なかったし。食欲も旺盛でご飯は通常で山盛り2杯。バイト先のまかないをいつもおかわりし、「たくさん食べる子は気持ち良いな〜!」と孫を見るような顔で店長に見守られていた。
ご飯をいっぱい食べてるときは大体元気なのだ。

それに今年の夏は音楽イベントにもたくさん行った。とくに思い出深いのは7月の終わりに行ったフジロック。

朝から酒を飲んで友達と一日中踊り、深夜1時のレッドマーキーで「死ぬときはどでかいスピーカーの前で音圧を全身に浴びながら死にて〜!」「踊り散らかして四肢を爆散させて死にて〜!」なんて言って浮かれていたのが懐かしいし、最高の瞬間だった。

遊んで仕事して遊んで仕事して遊んで仕事して遊んで遊んで遊んで……プライベートも仕事も充実。まさに人間の健全な生活といえる。あれ、これって世界保健機関(WHO)が発表している健康の定義じゃね?

「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱 の存在しないことではない。」

世界保健機関(World Health Organization:WHO)の健康の定義


ほんとうに健康な人間なんて国の人口の1割もいないだろと思っていた。しかも「完全に」ってハードルめちゃくちゃ高い。

必死こいて働いてるときは金があるけど時間がない。いつも疲れてるから病気にかかりやすい。とはいえ、働いてないときは時間があって健康だけど金が全然ない。そのうえ社会との関わりも薄くなりがち。それが世の中の構造ってもんじゃない。

しかし、今のわたしはこの超絶難題な健康の状態を「完全に」クリアしてしまっている。え、え、やばい。もはや無敵?もしかしてこれってマリオのスター状態?このままいけばクッパ倒せる?
このままいけば進みたい道へどんどん行ける気がする。きっとこれは神の導きだ。そうに違いない…………あぁ、生きてるってこういうことか〜。生きててよかった〜!!!人類、世界、地球、に感謝。ありがとう〜!!!!!

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と、数週間前までのわたしはマジでこのくらいポジティブな状態だった。冗談抜きでなんでもやれる気がした。しかし、やっぱり人生というものは必ず上がれば下がるもの。

最近落ちはじめているのは、秋を通り越し冬が来て気温が急激に下がったことが大きく影響していると思う。去年も寒さに加えてあらゆる問題が積み重なり、冬季鬱のようになっていたから。

「もうだめだ今までなにしてきたんだろう孤独絶望孤独孤独友達いない仕事仲間もいない家族にも相談できないああ誰にも相談できないどうしよう!?ていうか生きてる意味ある?」と、悪いときはもうすべてが終わるくらいに感じてしまうのに、良いときはヒャッハー状態で周りが見えなくってしまう。おそろしい。

「どうせ落ちるときは落ちるし、良いときはめちゃくちゃ楽しもう!」と思っていた自分もいるのだけど、いざ落ちるとめちゃくちゃ調子が良かったときの自分を思い出して恥ずかしくなる。しかもわたしの場合noteやSNSにも自分がいかに絶好調が書いてしまっているし。デジタルタトゥー量産機かよ。

まあ調子が良いときもあれば、悪いときもある。当たり前だけどめちゃくちゃ忘れがちなことだ。こうやって書いてなんとか自分の気持ちを昇華しているけど、小さな不安が重なりはじめている。早急になんとかしないと。もういっそのこと冬眠したいなあ。

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