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BANANA FISHとユーリ!!! on ICEで腐った話

今までBL作品には縁がありませんでした。
私が腐ったのは最近のことで、BANANA FISHとユーリ!!! on ICEを続けて見たのがきっかけだと思います。

BANANA FISHとユーリ!!! on ICEは言うまでもなく大人気作品です。どちらもBLではなくあくまでアニメのBANANA FISHは真の友情を、ユーリ!!! on ICEは師弟の絆を描いています。でも私は『なぜ2人は結ばれないのか?』と思わずにはいられませんでした。


アニメ 『BANANA FISH』

最初に見たのはBANANA FISHです。運命に翻弄されるアッシュと唯一の心の拠り所である英二の友情にとても惹かれました。正直ストーリー自体はものすごく重いです。どうしたってアッシュには常に危険が付きまとい、トラウマになるような出来事も次々と起こります。

でも英二といるときは心が穏やかになり、普通の少年に戻れるのです。そして英二も棒高跳びを辞めてニューヨークに来てからアッシュと出会い、元気を取り戻していったように見えました。諦めそうになるアッシュを英二は何度も手を差し伸べて、英二が危ない時はアッシュが必ず守り救い出す。アッシュには英二が必要だし、英二にはアッシュが必要であると思わされました。

だからこそ物語のラストは衝撃でした。なぜこんな運命を…としばらくアニメを思い出して呆然となり、沈んでいました。2人は友人として描かれていますが、もしその後があるなら恋人になってもおかしくないくらい特別な絆があったからです。

どうにかして幸せな2人が見たい思いでPixivの二次創作を漁りました。素晴らしい作品達のおかげでかなり救われましたが、心にぽっかり穴が空いた喪失感はどうしても埋まリませんでした。


ユーリ!!! on ICEとの出会い

そしてユーリ!!! on ICEです。フィギュアスケートを題材にしたアニメということは知っていました。でもなぜユーリ?と思うかもしれません。それはペニーワイズが勧めていたからです。自分で書いていても馬鹿らしいと思いますがガチです。

ITのペニーワイズがお勧めする系の動画をYouTubeで見たことあると思います。あのペニーワイズとジョージの会話に嘘字幕をつけた例の動画です。もし気になる人がいれば、”ペニーワイズ  BANANA FISH”でググってみてください。(もちろん興味無い人は見なくても大丈夫です。)

正確には動画内でペニーワイズが勧めているのはBANANA FISHでありユーリ!!! on ICEではありません。テレビではユーリ!!! on ICE → BANANA FISHの順に放送しているので、ユーリヲタのジョージにBANANA FISHはいいぞ…とペニーワイズが勧めています。(※ 私は配信で見たのでアニメの視聴順が逆)念のため言っておくとITは青春ホラー映画で嘘字幕の会話とは一切関係ありません。

話を戻すと、例の動画を見て『ユーリヲタのジョージにBANANA FISHを薦めるくらい面白い作品なのか!』とひらめきました。 あのBANANA FISHと同じ面白さとなると当然期待が膨みます。当初はフィギュアスケートを題材にしたと聞いてどこか真面目なイメージがありましたが、そこまで面白いなら見てみようという気になりました。


ユーリ!!! on ICEの魅力

結論から言うとユーリ!!! on ICEは最高でした。何より魅力的なのが主人公の勝生勇利とそのコーチであるヴィクトル・ニキフォロフ。この2人の魅力に気づいたら完全に沼です。

いまだに#ユーリ!!!oniceでpixiv検索すると30,000件以上の二次創作がヒットしました。放送から5年近く経っているのにも関わらず支持され続けている訳です。冒頭で述べた通りユーリ!!! on ICEはBLではありません。ですが、この師弟が愛されるのはアッシュと英二同様に理由があります。

勇利とヴィクトルに一見共通点はなさそうですが、二人には互いに欠けているものがありました。それは””であり、それぞれアニメの中で愛についてこう語っています。

6話の勇利:『〜恵まれた環境にいながらそれを活かしきれず、1人で戦っているような気持ちでずっといました。けどヴィクトルコーチが現れて僕の見ている景色が一変しました僕の愛、それは分かりやすい愛や恋ではなくてヴィクトルとの絆や、家族や、地元に対する微妙な気持ち。ようやく自分の周りにある愛のようなものに気づくことができました。初めて自分から繋ぎとめたいと思った人それがヴィクトルです。』
10話のヴィクトル:『スケートから離れて頭の中に浮かぶのは二つのL。LifeとLoveだ。20年以上、俺がほったらかしにしていること。〜(省略)〜勇利の持っているLifeとLoveは俺が今まで触れたことのない新鮮な世界を教えてくれた。〜勇利、自分じゃ気づいていないかもしれないけど俺以外にも勇利のLをもらった人はたくさんいるよ。』

 
不思議なことにLifeとLoveをほったらかしにしていたはずのヴィクトルが、勇利に身近な愛を気づかせることになります。そして勇利自身も気づかないうちにヴィクトルやユーリ達に愛を与えていました。つまりユーリ!!! on ICEはスケートでつなぐ愛の物語とも言えます。

またアニメ12話のラストは次の台詞で終わりました。

勇利:(僕らはと呼ぶ。氷の上のすべてを。)
ヴィクトル:(勇利を見つけて手を振る)『勇利!』


なんという幸せなラストでしょうか。
23歳のフィギュアスケーターという崖っぷちな勇利を救ったのがヴィクトルで、結果を出してもどこか満たされないヴィクトルを変えてくれたのが勇利なのです。

もし2人が選手とコーチではなかったら、勇利は才能を活かしきれないまま引退しヴィクトルも競技復帰しなかったかもしれません。このように勇利にはヴィクトル、ヴィクトルには勇利が必然とも言える関係性にアッシュ、英二と同じ尊さを感じました。


ブロマンス作品における尊さ

ブロマンスとは…
ブロマンス(英: Bromance)とは2人もしくはそれ以上の人数の男性同士の近しい関係のこと。性的な関わりはないものホモソーシャルな親密さの一種とされる。

Bromance という単語はbrother(兄弟)と romance(ロマンス)のかばん語。 元々はスケートボード雑誌ビッグ・ブラザー編集者によって『四六時中一緒にスケートボードをしているような関係』という意味に限定して造られた言葉である。ーwikipedeiaより

勇利とヴィクトルはあくまで師弟関係として描かれているのでBLではありません。しかし2人の会話やアイコンタクト、ハグ、キス未遂(事故)、指輪交換のシーンを見ても幸せに満ち溢れているため恋愛なのか師弟の絆かどうか関係なく尊いのです。

勇利の言葉を借りるなら、『その感情に名前はないけどあえて愛と呼ぶことにしました!』。この尊さがBANANA FISHの喪失感を埋めてくれました。

アッシュと英二にあるはずだった未来を代わりに叶えてくれるユーリ!!! on ICE。それほど勇利とヴィクトルの師弟関係には幸福感がありました。アニメの中で『金メダルで結婚だね♪』と冗談を言う場面がありますが、もはや「早く結婚しろ!!」と野次を飛ばしたくなるくらいです。またBANANA FISHのアッシュと英二は別の世界線で日本で幸せに暮らしているので安心してください(※妄想)。

そんな訳で私はBANANA FISHとユーリ!!! on ICEからブロマンス・BLの扉を開いていきました。同じブロマンス系ではNO.6や憂国のモリアーティ、魔道祖師などにハマり、BLでは同級生、ギヴンといったアニメや漫画も読むようになりました。

わざわざ3,500字ほど書いて分かったのは、BANANA FISHやユーリ!!! on ICEといった作品の”お互いを必要とする関係性そのもの”に萌え要素を見出し、ブロマンスから発展させたBL展開(二次創作)で腐ったという経緯です。

なんだかややこしく聞こえるかもしれないですが、こんな感じで腐女子が生まれただけの話でした。


最後に

最後まで読んでくださってありがとうございます。今回はブロマンス作品を見てBLに目覚めるまでの経緯を書いてみました。BANANA FISH、ユーリ!!! on ICEはめちゃくちゃ尊いので魅力を語るにはまだ足りません。皆さんもきっかけになった作品があればぜひ教えてください。




追記

※2021年5月18日: YouTubeのURLを削除しました。
(サムネのペニーワイズが気持ち悪かった為。)
※2021年6月23日:ブロマンスの定義を追加しました。
※2021年7月7日:YOIの段落で『pixivで30,000件以上ヒットしたタグ』をCP名から# 作品名に変えました。

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