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記事一覧

生きていく勇気となった宗教

文明生活を支えてきた人々にとって 生きていく勇気となったのが 宗教の教えと 宗教の仲間同士…

木皿泉『二度寝で番茶』「最悪の中の幸せ」

まるごとの幸福、 なにから何まで幸福といった状態は 幻想である。 そんなものはない。 幸…

木皿泉『二度寝で番茶』「贈る言葉」 宮沢賢治の言葉

風のなかを自由にあるけるとか、 はっきりした声で何時間も話ができるとか、 じぶんの兄弟にた…

斎藤幸平『人新世の「資本論」』コモン(共)という第三の道

現代の際限なき利潤追求の資本主義には限界が見えてきている。 みんなが安心して暮らしていく…

宮沢賢治『注文の多い料理店』序

『注文の多い料理店』という物語の始めに書かれている序文です。 仮名遣いが今の現代文とは違…

大岡昇平『レイテ戦記』『俘虜記』『野火』

それから太平洋戦争についての本を読んでいった。 『レイテ戦記』は緻密に調べて書かれていた…

ユージン・B・スレッジ『ペリリュー・沖縄戦記』

10年ほど前に、ドキュメンタリー番組で硫黄島のように島の中での日米の戦いがペリリュー島で起こったことを知った。 その番組の中で生き残った日本兵であった人が話をしていた。 戦後の適切な対応のために天皇が現地を訪れていたように覚えている。 また、硫黄島での戦いを日本とアメリカの二つの視点で描かれた映画もできていた。 そんなことから、私はユージン・B・スレッジの『ペリリュー・沖縄戦記』を読んだ。 はしがき ・・・ 第一開閉団がペリリュー島と沖縄の攻略戦で果たした役割に

『人間の土地』サン=テグジュペリ

「人間であるということは、 とりもなおさず責任を持つということだ。 人間であるということ…

『平家物語』冒頭の文

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 奢…

『方丈記』鴨長明

「ゆく川の流れは絶えずして、 しかももとの水にあらず。 よどみに浮かぶうたかたは、 かつ…

浦沢直樹『PLUTO』

浦沢直樹の漫画『PLUTO』を読み直してみた。 その中の話の一つ。 母親に捨てられたと思い込…