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桜梅桃李

3月3日は桃の節句。

自分の誕生月で名前の由来に含まれている(?)ので
なんとなく意識しがちな日です。

この時期になると毎年思い出すのが
タイトルの言葉。

古今著聞集「草木」の一節が由来らしいですが、
そこにはこう書かれています。

春は櫻梅桃李の花あり、秋は紅蘭紫菊の花あり、皆これ錦繍の色、酷烈の匂なり

古今著聞集「草木」

春は桜梅桃季の花があり、秋は紅い蘭と紫の菊がある
どれも皆色鮮やかな美しい花で、際立った個性がある

ここから「桜梅桃李」は

"桜は桜の、梅は梅の、桃は桃の、李(すもも)は李の花が咲くように、ありのままの自分で、持つ花を咲かせなさい"

という意味で使われるようになったと聞きました。




スクールカーストなんていう言葉があるみたいに、学校という集団の中で生活していると周りの人間と自分を比較することが当たり前になってしまうのも無理はないと思います。

それでも、この肉体は世界で唯一私にしかない心を持っている。

一番不毛なことは他人と比較して自分なんかダメだと思い込むこと。
(by耳のない青い猫)

人と比べること自体は悪いことでもないと思っています。

比べて自分が劣っていると思うなら、

「悔しいけどがんばろ」

って思えばいいのだと考えています。



ちなみに、冒頭紹介した一節の後はこう続きます。

しかれども昨開き今落ち、遅速異るといへども、風に随ひ露に任せ、変衰遁れず。有為を楽しむに以て、無常を観ず可し。

古今著聞集「草木」

昨日咲いて今日散る花もある 遅い速いはあれど 風にしたがい露にまかせる 変化と衰退を逃れられるものなどない
この現実を楽しんで 無常を悟るべし

実はこっちの方好きだったり。

毎年思い出す言葉、でした。

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