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稽古場レポート③

今回のレポートは村井萌が担当します🦭

最近は稽古終わりの風がどんどん強く、寒くなっているのを肌で感じます。

ブルーノ・シュルツの世界観にはぴったりな気候じゃないかと思うんです。夏の表現だっていっぱい書かれてあるけれど、読んでいてちょっと寂しいような感覚になるのはこの季節と重なる気がします。

さて、稽古場のことをお話しします。

演出の松本さんは、よく「まずやってみる」と仰います。

ただこの「やってみる」が意外と曲者で、

「書かれたものを全部やってみる」ではないんです、難しいですね。

でも、稽古を重ねていくうちにだんだんと分かるようにもなってきました。

シュルツの小説を読んでいると、絵が折り重なって頭の中に浮かびます。

例えば、お父さんが鳥になっちゃった!の時に思い浮かぶ絵は?みなさんどうでしょう、鳥の姿が思い浮かぶでしょうか。人が鳥の真似をしているのが思い浮かぶでしょうか。

まず、そうやって思い浮かぶ絵を現実にしてみる。鳥の着ぐるみを着ろと言うことではなく、まず人間の身体で形を作ってみる。描かれている動詞をやってみる。こんなのできるのか?と思うものも、とにかくやってみる。

面白いと思ったもの、これはやりたいと思ったものは、どうしようかと立ち止まる前にまず作ってみる。シンプルでいいなと思います。難しく考えず、遊びのようにやってみる。一貫した松本さんの演出、最終的にはどうなっていくのでしょうか。

シュルツが描きたかった色んなことは、これからどうなっていくのでしょうか、シュルツ先生にさようなら、なんて、今は想像もつきません。

お客様も、ドキドキと初日まで足を動かし続けてください。日々を生きた先に、シュルツの世界が待っているかと思います。

お待ちしております🦭



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