12/4 『THE FIRST SLAM DUNK』を観た

いや……面白かったな! 最高じゃん!
事前情報をほとんど出さなかったり、新キャストに賛否が渦巻いたりして、正直俺も否とまではいかないけど好きなのはTVアニメ版キャストだなーと思ってたから、不安も募って募って、映画館に向かう直前ではもう「あれだな、今から俺は実写映画の『SLAM DUNK』を観る、そういうつもりでいればいいな」くらいまで思ったんだが。杞憂だった~。
もっと正直に言うと、最初リョーちんのオリジンが始まったとき、タイトルからしてもしかして5人全員のオリジンをそれぞれオムニバス形式でやるとかじゃないだろうなとか、体感4分の1くらいまでは心配してたけど。まあ、気づけばすっかり安心して、ワクワクの汗を手に握っていた。
リョーちんをメインに持ってきたことについては、成程良かった。湘北レギュラー5人の中ではあまり過去とか描かれてないメンバーだったこともあるが、何より作中でも言われていた通り、切り込み隊長であるわけだから。映画の続編があるかどうかはわからないが、一番手を引き受けるのはやはりリョーちんであるだろう。桜木や流川の活躍は確かに少ないが、彼らに関しちゃ、最後だけできりゃもう十分じゃないか?という感じ。それに、もしあるなら続編にとっといてんじゃないかという目もある。もしあるならだけど。
作画……いや、アクション? いや違う、プレーと言うべきか。それはもう見事なもので、感触としてはカンフー映画のそれに近い。本当にパスの一つが通るたび、シュートが1本入るたび、身体がちょっと動く。身体が勝手に4DXにしてくれる。コートの中の全員が動いてるし、原作を読んでいればアッあの動きがあんなとこに、みたいに楽しめる。『SLAM DUNK』を今映画化する?という疑問を逆手にとって、原作を何度も読み尽くしてこそ細かい描写に気づくことができる、強気にも程があるコンセプトではある。だが正しい。
細かいところで言うならば、河田の声が結構高めというのがよかった。あいつ、昔は小さかったもんな。いや実際高校から急に背伸びた人の声がどうなるか、リアルなところでは知らんけど、その設定を知ったうえでならリアリティは感じられる。
結果、かつて何度もマンガを読んでは息を吞んだように、クライマックスには既に知り尽くしている筈の結末に向かって息を呑み、満を持して決着を見届ける運びとなった。大満足。マンガの続編を望む声は未だ少なくないが、映画としてそれが描かれることも、俺はありだと思える。面白かった。

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