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2023年コーヒー初め

2023年になって変わったこと、それはコーヒーを自分でいれるようになったことだ。

元々実家ではハンドドリップのコーヒーを一家でよく飲んでいたので、一人暮らしを始めてからそれがないことに寂しさを覚えることが年に1、2回あるかないか…くらいの距離感でコーヒーのことは思っていた。
正直言うとブラックは苦手で、飲む時はコーヒーとほぼ同量のミルクか豆乳を入れるのが理想だ。というかカフェオレが好きだ。

そんな程度の熱量だったのが何故2、3段飛ばしにいきなり自分でコーヒーをいれるようになったかというと、理由はたぶんいろいろ重なっているのだけれど、一番は雑貨屋でコーヒーグッズの特集コーナーを見たことがきっかけだったと思う。

昔から、実家で両親や祖父母が当たり前にやってくれていたことを思い出してはノスタルジーに浸るタイプだった。
前述の通り、ハンドドリップコーヒーもその一つで、日常的に見ていたあの光景を想起させる道具を見かけて、単純にいいなあと思う気持ちが膨らんでいった。
それと、楽天のキャンペーンでもらえるパンダのぬいぐるみが欲しかった。ちょうどアプリでの買い物が条件のうちに入っていたので、コーヒーをいれるための道具一式を買えばぬいぐるみがもらえるんじゃないかという考えが、衝動買いを後押しした。

衝動買いとはいえ、結局、初めに道具を見かけた雑貨屋で勢いだけで買うのではなく、ネットでいろんな記事を見ながら、ドリッパーやフィルターにはどんな種類があって、穴の数や溝など、形状の違いがコーヒーにどんな影響を与えるのかとか、そういう基本的な?マニアックな?ことを調べてから、自分が求めているコーヒー(だいたいカフェオレにしてしまうので濃いめが良いと思った)をいれられる、初心者でも扱いやすい道具をネットで購入した。
ポチったのが年末も年末、自分の仕事納めの翌日だったので、到着は年明け早々の楽しみになった。

先に届いたのは、ドリップポットだった。
うちにはミルクパンか小鍋かフライパンしかないので、ドリップポットがなければ、ハンドドリップに重要なお湯のコントロールが壊滅的になると思って迷わず買ったのだ。
ドリッパーとその他一式より一足先に届いたので、しばらくはお湯しか沸かせなかった。でも細長い独特の注ぎ口や、新品のステンレスのキレイな反射を眺めるのは胸が躍った。

数日後、残りの道具が到着して、その夜早速コーヒーをいれてみることにした。
いの一番にコーヒーの粉を床にぶちまけた。かき集めたら粉を測るためについてきた計量スプーン約1杯くらいあって凹んだ。
それでも、気を取り直してお湯を沸かしフィルターをセットして適量の粉に適量のお湯を注ぐと、懐かしくて大好きなコーヒーの匂いが広がって、いいなあという気持ちで胸がいっぱいになった。
初心者としては、道具を買えばその中に、簡単にコーヒーの入れ方が書かれた説明書がついてくるのはありがたいことだった。

先にも書いている通りカフェオレが好きなので、いつもコンビニで冷蔵コーナーに並んでいる、各コンビニオリジナルデザインのカフェオレのグランデを買って職場に行くのがルーティンだった。
ほぼ毎日「カフェオレ」として売られているカフェオレを飲んでいたから、ちゃんとコーヒー(café)+ミルク(lait)だ、と感じられるカフェオレを飲んでいると、なんだか生活レベルがいくらか上がったような気がしてくる。
気がしてくるどころじゃなく、いつもより手間暇かけてコーヒーを入れているのだから、一仕事しているのだし何より贅沢だ。それだけで気分がいい。

YouTuberが年末にこぞって「今年買ってよかったもの」をテーマに動画を上げているのを見ていて、買ってよかったなあと思うほど愛着のわくものを買ったことってないかもしれないなあと考えていたのだが、もう今年はダントツでコレだ。今年は、というか今後も含め人生で5本の指に入るような気がする。(好きな作品やアイドルのグッズを買うのは半分くらいオタクとしての義務感のようなものも感じるのでノーカンである)

今年もまだ始まって2週間、だけど家でいつでもコーヒーをいれられると思うと最強だなと思う。なんていうか心が強くなった。
年始からこんな風にウキウキしているので、これから先、悲しいことがあったりあんまり元気じゃない時は、コーヒーをいれるという手段がひとつ増えて心強く思う。なんか嬉しいって気持ちを持ってるだけで楽しい。

ちなみに、コーヒーが抽出される時、表面張力で一瞬コーヒーの粒が水面に踊る様子はとても可愛い。

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