双子じゃないのに同級生を産んだ話7
長女がヨタヨタとつかまり立ちを始め、ハイハイで高速で動くようになり、目の離せない一歳の時に、
次女は生後1ヶ月。
どっちにも比重を置く必要はあったが、とりあえず次女が泣くまでは長女の世話をするというルーティンでしか動けないだろうと思ってはいた。
長女はとにかく気分屋でやんちゃなのだ。
だがしかし、次女は泣かない子だった。
もうめちゃ天使だった。
長女が泣こうが甲高い声で笑おうが、寝る時はガッツリ寝て起きない。
例え目覚めて起きても、あたりをキョロキョロ見ていて、特に泣いて訴えることもなかった。
長女と次女で、こんなにも個性差があるのかと驚きつつ、おっとりした次女に感謝した。
長女が一歳2ヶ月を迎え、しっかり歩けるようになった頃、生後3ヶ月の終わりを迎えた次女は、突如泣き始めた。
ミルクでもオムツでもない。
抱っこして長女の周りをウロウロしていれば泣き止んだ。
つねに長女の姿を追いかけられるように抱っこしていなければならず、
目の前から長女が消えると、身をよじって探すので危うく落としそうになったりもして焦る。
オイラは自由奔放に動く長女のあとを、延々とついてまわる日々。
次女は長女の一挙手一投足をひたすら見続ける日々。
そして次女が6ヶ月に入る頃、抱っこから降ろせと合図された。
長女は次女と一緒に遊ぶ気満々で、次女はハイハイより先につかまり立ちを成し遂げた。
育児ってミラクルやー
てか、姉妹ってこんな切磋琢磨するのかぁ。
いや待て、2人は学校に行ったら同級生だよな。
なら、姉妹っていう括りを親がしたらダメなんじゃないか?
「あなたはお姉ちゃんなんだから、妹の面倒見ろ」とか「妹だから言うこと聞かなきゃ」とか…それは違くね?
やはり同等に扱うのが、1番なんじゃね?
身体の大きさも身体能力も違うけど、必死について行こうとする次女と、心なしか優しく手加減する長女の姿を見て育児方針が決まっていったのだった。
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