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突き抜けて青空

 skycave /TEMPLIME&星宮とと

 今年の夏、僕が間違いなく1番聞いたEPです。打ち込みをベースとしたボカロ畑の音楽なんですが、とにかく音色が気持ちいいのだ。。気持ちいい瞬間に気持ちいい音をピタリと当ててきます。

 本来バンドサウンドが好きで打ち込み音楽はあんまり好きじゃない(なんなら苦手)な僕でも初めて聴いた時から抵抗なく踊れました。どうやってるんか分からんけど打ち込みの中に「生音感、ライヴ感」を出すのがめちゃくちゃ上手いです(3曲目のtiredとかは流石に生音入れてるはず?)。悔しい。ボカロ周辺の音楽を聴いててたまに感じてしまう「すまねぇ、ぶっちゃけ普段こういう音楽を聴かない自分からしたら他のボカロの曲との違いがあんまり分からん、、」という感覚がこのEPには全くなく、ファンクやオルタナ、王道ロックまで幅広く取り入れられた音楽性の高さを感じました(断じて他のボカロがダサいとかそういうことを言いたいのではないです)。

 ボーカル星宮ととの美しく透き通った声も楽器隊とがっちり噛み合って隙のない完成された音楽を作りあげています。どこか無機的に聞こえる瞬間もあるんですがそれがかえって隅々まで統制・整備された清潔感のある音楽を作り上げる基盤となっている気がします。それを踏まえた上で彼女の息遣いとか凄く人間的な瞬間も混ぜてくるから聴いてて本当に飽きないんです。もしかして自分ってこういうの好きなのか、と思ってこの周辺の音楽漁ったりしたんですがあんまりハマりませんでした、多分このEPでお腹いっぱいになった。

 6曲全部聴き通しても18分しかないのでハードルもかなり低いのが鬼リピートに拍車をかけます。普段ボカロ周辺聴いてる人はもちろん、あんまり打ち込み聴かない人にもおすすめ、ガチで聴いて欲しい!!!

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