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記述模試はどれを受ければよい?有名模試の特徴やレベルを現役慶應生が解説!

 大学受験を考えているほとんどの人は模試を受験しているかと思います。模試と一言でいっても、進研模試、全統模試など様々な模試が存在し、その違いなどが気になっている方も多いのではないでしょうか。そこで、有名模試の特徴やレベルを解説したいと思います!

1.進研模試

難易度:優しい
問題の質:標準
返却までの時間:はやい~標準
進研模試は、進研ゼミで有名なベネッセが実施している模試です。個人で受験することはできず、高校が生徒に受験させることが一般的です。

進研記述模試の良いところ

①他模試で歯が立たない人でも学力を測れる
進研模試以外の模試難易度を「標準~難しい」と表していますが、ここでの標準は意外に高く、日本人という母集団の中では難しいものといえます。そのため、勉強をしていない段階では他模試に全く歯が立たないことも珍しくありません。しかしながら、進研模試は難易度が比較的易しいため、そうした人も自分の学力的立ち位置をある程度推測することが可能となっています。
②返却が比較的早い
東進模試ほどではないですが、進研模試も比較的返却が早いです。そのため、自分のリアルタイムの成績を把握しやすいといえるでしょう。

進研記述模試の悪いところ

①問題が物足りなく感じることがある
全統記述模試などで偏差値65~70を超えている人からすると、進研模試の問題は基本的な問題ばかりで物足りなく感じることでしょう。このため、高偏差値帯の人にとっては凡ミス測定模試のようになってしまいます。これではまともに志望校の判定を測れているとは言えないでしょう。
②採点がかなり甘い
筆者は進研模試を受けたくなかったので、高校時代にある実験をしました。
数学の問題において、過程を飛躍させまくって答えだけを合わせた解答を作っておいたのです。おそらく他模試(特に駿台)では間違いなく減点されるであろう解答でしたが、普通に正解として返却されました。このため、答えの一致が中心で解く過程はあまり見られていないと思われます。記述模試を受ける目的として「答えがあっていても過程の記述がしっかりできているか確認する」という部分が大きく、それができないのは大きな欠点であると思います。

2.全統記述模試(河合塾)

難易度:標準
問題の質:良い
返却までの時間:遅い

全統模試は、大手予備校である河合塾が実施している模試です。幅広い高校で実施されており、聞いたことがある、受けたことがある方も多いのではないでしょうか。

全統記述模試の良いところ

①母集団が大きい
全統模試は難易度が標準となっているため、幅広い学力の方が受験します。このため、全統模試を受験生の集団は、全受験生の母集団に最も近く、より自分の受験生全体の中での立ち位置が把握できます。
②問題の質が良い
全統記述模試の難易度は標準であり、個人的な体感では地方国立大学レベルの問題が多い印象です。問題も定番ながら基礎学力がなければ解けない問題が含まれており、復習することで得られることも多いかと思います。

全統記述模試の悪いところ

①返却が遅い
河合塾の模試はとにかく返却が遅いです。受験した日によっては返却までに2か月前後かかることもあり、現在の自分の成績を測ることには向いていないように思います。
②大学偏差値の設定が大雑把
ほとんどの有名模試では、大学の学部学科の偏差値が1刻みやそれ以下で設定されています。しかし全統模試の偏差値は2.5刻みとなっており、大学の正確な偏差値が反映されていないといえます。このため、判定をあまり気にしすぎる必要はないのかなと特に感じます。

3.駿台模試

難易度:難しい
問題の質:良い
返却までの時間:標準
駿台模試は、その名の通り駿台予備校が実施している模試です。他模試とは一線を画す難易度であり、その分難関大学志望生から人気があります。

駿台模試の良いところ

①難関大レベルの問題
駿台模試の問題は、旧帝大などの難関大の過去問レベルとなっております。このため、難関大学を志望している人であれば、将来二次試験で挑むレベルの問題を解くことができるため、他模試より本番の二次試験難易度に則した成績を知ることができます。
②添削が厳しい
駿台模試では、答えが正しくとも解く過程が違えば容赦なく減点されます。本番の大学入試でもそういった点がみられるため、自分だけでは測りにくい記述力を測ることができるという点でも受験する価値があるかと思います。

駿台模試の悪いところ

①運が判定に大きく影響しやすい
駿台模試の難易度は難しいため、他模試よりも平均点や標準偏差が小さくなっている傾向があります。そのため、出題された問題と自分の相性が結果に大きく反映される傾向があります。この点で、模試の出来がいつもの自分の出来と一致しているのかという点も考慮した方がよいかと思います。
②難しすぎて自信を失うかも
全統模試までの問題であれば、青チャートなどの標準レベルの参考書を最悪暗記していても解くことが可能な典型問題が中心ですが、駿台模試の問題は様々な範囲を複合させて解く、実際の二次試験に近い問題となっています。このため、複合問題などの形式に慣れていない人が受験すると、まったく手がつかずにさんざんな結果をとることもあります。ここで自信をなくし、勉強に精が入らなくなる…という人も見受けられます。しかしながら、駿台模試の性質を理解した上で、二次試験に近い複合問題を練習すれば駿台模試の得点も自然と上がりますので、結果を真摯に受け止めて今後の勉強に活かしてもらいたいと思います。

4.東進の記述模試(高校レベル記述模試・早慶上理難関国公立大模試・全国有名国公私大模試)

難易度:標準
問題の質:良くない
返却までの時間:きわめて早い
東進が実施している模試も紹介します。高校1・2年生は高校レベル記述模試、高校3年生・高卒生は早慶上理難関国公立大模試と全国有名国公私大模試から選択することができます。後述しますが、個人的に最も癖の強い模試だと考えています。

東進模試の良いところ

①返却がとにかく早い
東進の模試は極めて返却が早く、大体は1週間、長くとも2週間で返却されます。このため、自分のリアルタイムの学力を調べるのに適しているといえるでしょう。
②複数の難易度から選べる(高校3年生・高卒生のみ)
高校3年生以上の場合、東進の記述模試は同日に「早慶上理難関国公立大模試と全国有名国公私大模試」を実施するので、自分の志望校に合わせて難易度を選択することが可能です。
③受験できる場所が多い
駿台模試は全統模試と比べ、東進のほとんどの校舎で受験が可能となっている東進模試は受験会場がとても多く、田舎に住んでいる方でも容易に受験することが可能です。実際筆者は地方に住んでいたため、河合塾・駿台の模試を受けるには電車で2時間以上移動しなければなりませんでしたが、東進は徒歩10分で受験できていました。

東進模試の悪いところ

①問題の質が悪い
東進模試の問題は、他の模試と比べて難易度に波があり、出題意図がよくわからない問題が出されることもあります。このため、複数回の東進模試の得点・偏差値の推移から自分の成績の推移を見出すことが難しいと思います。
②採点が雑
東進模試の採点はかなり雑です。数学も答えがあっていれば大概正解になり、英作文もミスの指摘がされないことが珍しくありません。このため、採点の影響で得点が少なからず高くなっていると考えるべきです。
③東進生じゃない場合露骨に勧誘されることがある
これは校舎によるのかもしれませんが、筆者の知り合いが東進模試を受験した際には、返却は郵送でなく校舎受け取りが必須とされ、校舎では長々と東進の勧誘を受けたといいます。このため、東進生である、東進に入ることを希望している、または勧誘の時間を気にせず勧誘にのらない不屈の精神を持つ人でないと受験はおすすめしません。

まとめ

それぞれの模試の特徴がわかりましたか?
それぞれ長所短所があるため、自分に合ったいくつかの模試を受けることをお勧めします。
ちなみに個人的に良いと思う組み合わせは
返却がとにかく早い東進模試と、自分の成績に合わせて全統模試or駿台模試
の2つです。ぜひ一度試してみてください!
なお、このほかに代ゼミ模試や地方予備校が実施する模試もありますが、上記4つと比べてコスパが悪くおすすめしません。

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