とりとめもない一年のふりかえり

問題です。
ぼくはなぜ今、関東を離れた福岡の地にいるのでしょう?

夏頃、関東を離れて福岡に行く!と報告してまわっている際、どうして福岡なのかわからないといわれる場面もあった。

いろいろ「理由」や「理屈」を並べることはできるけど、正直なところ「俺にもワカラン!!笑」。

直感とご縁、何よりその直感に基づいて、行動することを後押ししてくれる人の存在があったから、だろうと思う。

「自己決定支援」やら「意思決定支援」やらと向き合う時間が長かった頃があるけど、誰よりぼく自身が「決めること」が苦手だ。共同決定=共同責任の形式を雰囲気取りつつも、極力「決めたことの責任」をちゃんと自己責任として引き受ける…!そういうところがある。

そんなぼくなので、『複雑性PTSDの理解と回復』という本の帯に記された「選択権を取り戻す」という発想には目から鱗だった。

「C-PTSDの症状は、感情がどっと押し寄せてきて、圧倒されそうになる感覚をもたらします。そのため、トラウマのことを考えるかどうか、いつ考えるかどうかについて、自分で選択する感覚を失ってしまいがちです。癒しの方法として大事なのは、選択権や自己コントロール感を取り戻すことです」(p. 37-8)。

たしか『夜と霧』のフランクルが、「人生が私たちに問いかけているのだ」とか言っていたと思うのだけど、だからじゃないけど自分なりに「自分の人生の意味」を解き明かしていって、「自分の人生」に自分なりに必死に応答しようとし続けてきていた節がある。

そんな自分にとって、「過去のあれこれ」について、考えるかどうか、いつ考えるかどうかをそもそも選択する権利が自分自身にはあるのだ、と言葉にして明示された時の衝撃たるや…。

福岡にも特段、計画性があって来た訳ではなく、直感で「今、ここだー!!」と思ってきただけだったのもあり、そんなぼくを見て「計画性がない」というコメントをくれた方もいました。

ぼくには、「未来の感覚」が希薄です。
いつぞや道元の『正法眼蔵』の解説書を読んで、「今の連続が~!!」と熱弁されていたのに触れて、それでいっかと思って生きてきたところもあります。論文を書く時もそうですが、自信がないのでしばしばぼくは論拠を引っ張ってきます。

「長期的なトラウマのもっとも深刻なダメージのひとつは、前向きな未来に対する希望に影響を及ぼしうることです」(p. 158)。

いつも何かの拍子に、無力感、無価値感、孤立感に襲われます。
自室に居ても、そもそも自分の部屋が好きじゃありません。
セルフケアを怠りがちなところとか、学習された無気力のような気が強いのも全部根っこは同根なんだろうな~と直感はある。

今年の目だった変化のひとつは、長年共にあるアレルギー症状を治めるための治療に取り組みだしたり、歯医者に通いだしたり、かなり意識的にセルフケアを頑張るようになったことが挙げられる。

「楽しく、幸せに」生きたい!と思って、そのように自分が今後生き、根差していく地として福岡を選んだ。

ぼくが今後、「楽しく、幸せに」生きて行く上で、トラウマインフォームドケアの考え方はとても参考になりそう。

今年観て一番おもしろかった映画は、「ライ麦畑の反逆児」
印象的な学びのひとつは、「雇用関係は怖い(笑)」
最近思うのは、「他者から必要とされるような人間になりたい」
最近やってしまった…と思うのは、「中古車を買ったこと」
もっとファッションとか部屋の模様替えとか楽しめるようになりたい
「自分がやりたいこと」を明示できた方が、社会で人と関わるうえではいろいろ具合がいいみたい。けどぼくは、「自分のために頑張る」のがとても苦手なので、いろんな関係性の中で生まれてきたものをその都度なんらかの形にして表現する、落とし込む、さしあたりはそんなあり方、生き方のほうが具合よさそう。

自己選択・決定感は幸福感と相関が高い、とかそういうネット記事を見かける度に「あーね…」となる。自己物語を流暢に語れるようになって、自分の人生における主体性や自己コントロール感は格段に上がったと感じていた。だけど、選択や決定してきた!という実感が乏しかった。ただ、目の前の現実をどうにか生き抜くことに必死で気づけば今があった…、そんな感覚がある。「川田八空」の自己物語は語れるけど、自分の人生の主人公にはなれてないような違和感、自分自身の人生からの言い知れぬ疎外感。

そんな自分にとって福岡への移住は、「自己選択・自己決定の練習」みたいな部分も正直あるよな~と思う。

自分の中に専門家・管理者的な自己を作って、分析・解釈して言語化して、その知の体系を通じて自分自身を支配・コントロールするような関係性はやめたいとここ数年思ってきていた。

トラウマインフォームドケアでは、そうではなく「自分に対して優しく、愛を持って向き合ってください」(p. 81)と教わった。

最初、セルフコンパッションの概念や考え方に触れた時は固まった。けど、自分がなんとなく思い描いている「楽しく、幸せに」向かっていく上で、自分自身との向き合い方、付き合い方を変えなくてはな~とも思う。マインドフルネスも大事らしい…。今までおざなりにしてきた自分自身の感情とも向き合っていく…。

この間、「ホームシック」にも見舞われた。
その話をすると兄(次男)に、「ウケるねそれ、ホームってどこにあるの?」と言われた。「ただいま」を言いたくなる関係性、空間を増やしたい(いつも言ってる気がする…)。ともあれ明日から1月3日まで帰省するぜ。3日に福岡に戻りますが、1日、2日、3日の夕方羽田から飛行機乗るまでは時間あるので、タイミング合えば関東の皆さんお会いしましょう。

最近しばしば「これでいいのか30歳…」「30歳なのに恥ずかしい…」とか、よく自分自身に突っ込んでるし、人前でも言う。

相変わらず訳のわからん人生を歩んでいますが、そんな自分にもセルフコンパッションを!人にはそれぞれの人生、生き方、歩き方がある…!皆様よいお年を~。ここまで読んでくださった方ありがとうございます。

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