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モテパンダ、ダサパンダ

齋藤薫という美容家がいる。
美容雑誌にたびたびエッセイを書いている。
わたしは、20代の頃から、美容雑誌が大好きだ。
それなりのお給料をもらって働いていた頃は、資生堂、コーセーなどの数千円の化粧水も使っていた。
今は、あの頃のような、美容にかける情熱はない。
けれど今でも、齋藤薫のエッセイには興味がある。

齋藤薫のエッセイに、こんな話がある。
フェロモンには、個体差がある。
パンダの繁殖でも、オスとお見合いさせて、どんなオスにもモテまくるメスパンダ、ちっともオスにモテないメスパンダがいる。
わたしはこれを読んで、ハッとした。

モテパンダ、ダサパンダは、きっと生まれつきのものなのだ。
フェロモンの量、質に違いがある、と齋藤薫は言う。
きっとわたしはダサパンダ。
それで、髪をのばしてワンピースを着ても、過激なダイエットをして42キロくらいになっても、コスメフリークと言えるほどコスメを集めても、今までの人生まるっきりモテなかったことに納得がいく。

年を重ねても彼氏が途切れない女性は存在する。
わたしはそういうタイプではない。
けれどわたしはくじけない。
わたしが目指すものは、可愛い、キレイ、ではない。
わたしが目指すものは、親しみやすい、だ。

親しみやすい女性には、お友達ができるだろう。
恋人に恵まれなくても、友人に恵まれる人生は幸せだろう。
そこにわたしは憧れている。

モテパンダに嫉妬を感じない、と言えばウソになる。
けれどわたしはダサパンダ。
ダサパンダには、ダサパンダの生きる道がある。
自分らしく、頑張っていこうと思う。


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