本郷という地域とダルマ凧、杉沢の話

私は3歳以降は
南津軽郡 浪岡町
本郷で育ちました。

本郷地区は現在
旧・浪岡町の中でも
ぶっちぎりの最貧困地域で
現在、限界集落まっしぐらの状態です。

津軽リンゴの箱等でダルマ凧の絵柄は
みんなさんもご存知かと思います。

このダルマ凧の発祥地が
なにを隠そう本郷地区なのですよ。

さてここで一つの疑問が出ます。

現在、本郷地区には
仏教系のお寺がありせん。
神社はありますけど

ダルマ凧の絵柄は
見ればわかる通り
それなりに
仏教の専門智識がないと
創れません。

本郷地区は昔から
ダルマが特産品だったわけでも
ありません。

ではなぜダルマ凧が生まれたのか?

本郷地区 十文字の近くに
仏教系の廃寺がありました。
かなり廃れてたけど
40年前にはまだありました。

子どもの頃に祖父に
「どうしてあそこのお寺は無くなったの?」
祖父は血相を変えて
「そんなことを訊くもんじゃない!」

と、怒鳴られて半泣きになりました(笑)

かなり後になってわかったのですが
その廃寺は
杉沢地区の人らの菩提寺でした。

杉沢地区は本郷ダムの底に沈められ
本郷十文字にあった十字路は
杉沢地区に通じる道は塞がれ
十字路は丁字路にされ

杉沢地区の人らの菩提寺は廃寺にされ

おもて向き
杉沢地区の存在は抹消されてたのですよ。

だけどダルマ凧の存在だけは
消し去ることが
できませんでした。

皆さんがスーパーや八百屋で見る
津軽りんごの箱に描かれている
ダルマ凧の絵柄は

皮肉なことに
むかし、本郷地区に杉沢が
あったことを示す
まぎれもない証拠なんですね。

皮肉なものです。

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