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ふるさとブックオフ

2023年10月31日付の読売新聞に興味深い記事があった。
本屋さんが1店舗も無い「無書店自治体」である岩手県西和賀町に
ブックオフが古書店をオープンしたという記事である。

全国の市区町村のうち、4分の1以上に本屋さんが無いというのは
大変驚いた。
本屋さん好きの私としては悲しい話である。

読売新聞 2023年10月31日付 朝刊


そこで、ブックオフが古書店をオープンすることになったとのこと
である。以下、ブックオフのホームページからの引用である。


「ふるさとブックオフ」とは

ブックオフ社員の発案で始まった「ふるさとブックオフ」は、書店のない自治体にブックオフが出店する取り組みです。

活字離れが進む中、書店のない自治体は全国で456市町村(出版文化産業振興財団調査)にのぼり、子どもが本に親しむ機会が失われるなどの地域間格差が問題となっています。

「ふるさとブックオフ」の開店によりブックオフは、文化資本格差の解消と施設の活性化を目指し、本を基軸としたサステナブルなサービスやコミュニティスペースの提供など、地域社会への貢献を図ります。

第1号店は岩手県西和賀町にオープン

記念すべき第1号店は、2023年8月2日岩手県西和賀町にオープンした「ふるさとブックオフ西和賀町湯本屋内温泉プール店」。買取を行わない販売専門の書店です。西和賀町では16年ぶりの書店復活となりました。

場所は、町が所有し指定管理者として西和賀町水泳協会が運営する湯本屋内温泉プールのロビー。本棚は、町内で廃校と公立学校の図書館のものを再利用しています。

ロングセラーの書籍やコミック、文庫本、児童書に絵本、洋書など3000冊のブックオフ厳選のリユース本が並びます。

半数の1500冊を図書館の蔵書が少ないコミックや児童書・絵本などが占め、子どもたちが本に親しめるよう配慮しました。半年ごとに販売状況をみて在庫を補充する予定です。

本は1冊(税込)100円、200円、300円の買い求めやすい価格設定です。1冊売れるごとに販売価格の10%が水泳協会に支払われる仕組みとなっています。

オープン初日は、町内の子どもたちが好みの本を真剣に選ぶ姿が見られました。今後も多くの町民に利用されることでしょう。

西和賀町と地域連携協定を締結

「ふるさとブックオフ」開店にあたり、ブックオフと西和賀町は2023年7月21日以下の内容で地域連携協定を締結しました。

1.書籍を通じた地域振興
2.リユースを通じた地域振興
3.地域の教育支援
4.その他町民サービスの向上及び地域社会の活性化

ブックオフコーポレーションのHPより



ブックオフは書店の敵である側面もあると思う。
しかしながら、ブックオフが、無書店自治体の状況改善に取り組むならば、
それは読書人口の維持に果たす役割としては非常に大きいと思う。

多くの人が、良い本との出会いを得られる場を維持する活動を注目して
行きたい。

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