火弔(かちょう)

ちょっと前の夢日記からの創作
実際の火葬にどれくらいかかるかとか知らずに書いてます
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友人の姉が死んだ。
腹で二つに割れていた。
気になっている人で、そんなに話したことはなかった。
友人は泣いていた。
自分にとっても姉のような人だった。
複数の家族が一世帯で暮らしているから、子供たちはみんな友人で兄弟のようなものだ。
喪服に着替えて昼食の準備がされている。
特別な弔いの方法があるらしい。
手伝うように言われて広場のようなところに行った。
葬儀の時以外入ってはいけないと言われていたところだ。
燃料にする木材集めを何人かで手伝った。
近くの林で落ちてる木を拾う。
なにか、落ちていて、拾ってみたら古いメモみたいだった。
「火をつけてもう一時間半になる。
今水に入れられた。
そして肩だった辺りを揉みしごいている。
体の形が崩れている」
葬儀中のことを書いているんだろうか。
葬儀はこれが初めてで、どんなことをするかとか知らないけど、こんなことをするんだろうか。
本で読んだのとは違いそうだ。
昼食ができたようで、いつもと違うそれを食べる。
食べ終わって、みんなで葬儀場に向かう。
一緒に暮らしている人以外は来ないらしい。
仲良く話していた別の世帯の子も来ていない。
遺体が納められ、火をつけられる。
そこに、友人の姉の私物も入れられる。
友人の母が言った。
「この子との思い出の品や渡したいものがあれば、持ってきなさい」
子供たちみんなで一度家に戻って、各々アルバムや渡すはずだったプレゼントを持って葬儀場に行った。
それも火に焚べられる。
「煙と一緒に天に行くのよ。
寂しくないように、あの子が使ってたものや、みんなとの思い出も一緒に煙にしてあげるの」

一時間経って、遺体が取り出される。
手袋をつけた父たちが遺体の残った骨をバラバラにする。
こちらに体が残らず全部天に持っていけるように、ということなのかな。
もう三十分ほど焼かれて、火は消された。
みんな家に戻る。
夜ご飯はいつもと同じようなご飯だった。

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