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OBインタビュー | 株式会社リンクアンドモチベーション CS Opsからのキャリアパス ~OBのリアルな声から学ぶ~

株式会社リンクアンドモチベーションのCS Opsがどのような仕事をしているか、私が所属するプロダクトデザイン室プロセスデザインユニットの各担当者にnoteを通じて発信してもらっています。
今回は、OBからリアルな転職のその後を聞くことで、キャリアパスについてもイメージいただき、ぜひCS Opsの魅力を知っていただきたいなと思っています。

プロダクトデザイン室のOB 泉さんのプロフィール

2009年4月に株式会社リンクアンドモチベーションに新卒で入社。
採用領域のコンサルタントを経て、2017年からモチベーションクラウドのエンタープライズ向けのサービス提供立ち上げ時にカスタマーサクセス(CS)を経験。その後、2020年からモチベーションクラウドのサービス企画・開発を担う部署に異動し、サービスのプロセス設計やコンテンツ拡張、社内コンサルタントのイネーブルメントなどに関わる。
2023年2月製造業のDX支援を行うキャディ株式会社(現職)に入社。

泉さんが株式会社リンクアンドモチベーションで執筆してくれたnoteはコチラからご覧ください!

カスタマーサクセスという世界が自身の考え方を変えた

ー 在職中にコンサルからCS、そしてCS Opsに異動されましたが、CS Opsの経験はいかがでしたか?

泉さん:私はずっとコンサルティングというビジネスに誇りを持っていました。しかし、カスタマーサクセスという世界を知ってコンサルティングの捉え方が相対化されたんですよ。コンサルタントが価値を生み出せる理由の一つに「情報格差」というものがあると思います。ただこれは、コンサルタントに何かを聞いたらアウトプットが出てくるという、価値提供の方向性が一方向なんですよね。ところが昨今は、情報のフラット化が起こっています。つまり誰もが情報提供者になりえます。となると、もっと双方向なエコシステムのような世界を考えた方が、より発展性があるのではないかと考えました。そしてこの考え方とカスタマーサクセスの概念が似ていると思い、可能性を感じたんです。

ー 泉さんの考えるカスタマーサクセスの世界観はどういったものですか?

泉さん:言葉にある通り、「カスタマー」が勝手に「サクセス」してくれるエコシステムだと思っています。

ビジネスとしてのカスタマーサクセスに感じた葛藤

ー CSにやりがいを感じていたようですが、難しさもありましたか?

泉さん:リンクアンドモチベーションがそうだというよりも、世の中のCS職は、自社のサービスをさらに発展させるために存在しているような気がしていました。例えば、追っている指標がアップセルやクロスセルだったり。自社のサービスの発展を考えれば当然と言えば当然なんですが、主語が自社なのって本当にカスタマーサクセスなのかなと思ったりもしました。カスタマーサクセスをとことん追求した先にあるのは分かるんですが、サクセスするための手段では無いと思うんです。

CS2.0を社会的にインパクトのある領域で自ら作りたかった

ー 転職を考えたきっかけは何ですか?

泉さん:リンクアンドモチベーション時代から「顧客体験」や「カスタマーエクスペリエンス」と呼ばれていることをずっと考え続けていた自負があるので、その経験を活かして自分が思い描くカスタマーサクセスというもの(言うなればこれまでの延長にはない新しい「CS 2.0」という概念)を作っていきたいなと思うようになっていったんです。

ー 新しい環境を選んだ理由はあるんですか?

泉さん:転職でいくつかある会社からどれを選ぶかというよりも、最終的にはリンクアンドモチベーションに残るかどうかが一番悩みました。残った方が、これまでの経験や人脈など蓄積してきたアセットが活かせますから。それに周囲もきっと私がやりたいことを後押ししてくれたと思います。ただプロダクトの成熟度が一定進んでいたのは、今いるキャディとの違いとしてありました。CSの成熟度で0→1、1→10、10→100といういくつかの段階があったとすると、リンクアンドモチベーションの主力プロダクトであるモチベーションクラウドにおいては10かそれ以降に差し掛かっていたのではないでしょうか。一方、私がやりたい「CS2.0を作る」は、比較的0→1や1→10フェーズの方がやりやすいのではないかと思ったんです。キャディで担当しているプロダクト(図面活用クラウド『CADDi DRAWER』)は、今年の6月でリリースから1年でしたのでチャンスだと思いました。フェーズが進んだ経験や考え方を持ったままで、前のフェーズに巻き戻るということをやりたかったんです。

インタビューに応じてくれた泉さん

ー 数ある企業の中で今の職場を選んだ理由はあるんですか?

泉さん:新しいカスタマーサクセスの世界を作って世の中に発信したいと思った時に、他社にも追随して貰う必要があります。そのためには圧倒的な実績を作ることが必須だと思いました。成果が出てないのにいくらCS2.0だと言っても、誰も見向きもしてくれませんからね。今いるキャディという会社では、一言でいえば製造業に対するDXを推進しています。製造業は、国内GDPの割合も圧倒的に高い一方、DXが進みにくいと言われていた業界でした。逆に言えば、ここで成果を出せれば拡声効果があり、世の中に対して大きな影響力を出せると思っています。新しいカスタマーサクセス「CS2.0」に塗り替えるという意味で、一番レバレッジが効きそうな会社だと思ったのが今の職場だったんです。

ー それは確かに影響力を発揮できそうな環境ですね!目標に向けて 順調ですか?

泉さん:リンクアンドモチベーションでは、CSになる前に組織人事コンサルタント職の経験があるので、ある程度、目の前のお客さまが組織のどういうところで悩むのかが理解できました。
一方、現職では「製造業で調達を20年やっています」といった担当者様とお会いするのですが、そういう方の気持ちになかなかなれないんですよね。課題を表層的にしか理解出来ていないと思うので、「こういう課題に対しては、こういう解決策がありますよ」というようなことが言えない、或いは言えたとしても表層的に留まってしまうということが難しいところです。

和やかな雰囲気で進んでいます

ー 製造業ならではの難しさもあったりしますか?

泉さん:製造業はある一定のコストの中で、決まった品質と納期で顧客に製品を届ける必要があります。つまりQCDを最適化することが必須なんです。またこのQCDを最適化するためにはメーカー1社でそれをやっているのではなく、そのメーカーに部品を納品するメーカーや、その部品メーカーの部品の一部に加工をする加工会社などが存在しています。メーカーの視点から見ると、この一連をサプライチェーンという言い方をします。このサプライチェーンをいかに構築するのが極めて難しいんです。例えば、「ある部品メーカーは板厚何mm以上は加工できない」とか、「曲げが複数回あるとこの加工会社しか取り扱えない」みたいな制約があったりします。しかしいつも同じ部品メーカーに依頼してると、材料の価格高騰などの不測の事態があったときにリスクが集中してしまいますので発注先を分散させる必要があったりします。また加工会社が海外にあるケースもありますので、輸送費を加味するとどっちが安いのか、納期が間に合うのかなどの問題も生じてきます。
こうしたことをすべて解決してサプライチェーンを構築していく必要があります。ただその過程で変数が無数に存在しているのが難しいところだと思います。加えて、私の場合は、業界の解像度もまだまだ高くないことも難しさに拍車をかけていますけどね。

ー DX化が進まないというのは業界の複雑性もあるんですね。やりがいも大きいと思いますので頑張って下さい。応援しています。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
今後も、CS Opsのキャリアパスの参考になるような記事を発信していけたらと思っています。

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