苦しいときに読んでほしい「あなたが死にたいのは死ぬほど頑張っているから」

平こうげんさんという精神科医の方が書いた本の紹介です。
生きているとちょっと苦しいこと、つらいこと、悲しいこと、ちょいちょいあると思います。
そういうのが積み重なってしまう前に、こういう本に出会えると何か変わるかもしれないと思わせてくれる一冊です。

職場の研修などで、自死予防などの内容があったりします。
自死の話を聞くと、「死にたい」と言われたら自分はその人になんて声をかけたらいいだろうかとずっと決めかねていました。
死ぬことにしか救いを求められないと思う人に「そんなのだめ」なんて言えるだろうかと。

そう思うようになったのは、「諦めてください」という遺書を残して亡くなった方の話を聞いたことがきっかけでした。
その方はまだ10代だったそうですが、脅迫障害に苦しんだ果ての結末だったとのことでした。
どれほど苦しみ、疲れ切っていたのだろうかと思うと、生きてほしいとどれだけ望んでも、それを相手に伝えることが正しいとは思えませんでした。

その答えのヒントのようなものが、この一冊にありました。
必ずしもそれがいい方法とはいえないとありましたが、苦しんで来院された患者さんが「死にたい」ともらしたときに、著者は「いいよ」とその願いを肯定したそうです。
その言葉をきっかけにして、そのかんじゃさんはみるみる回復されたそうです。

かなり状況によるとは思いますが、死にたいと思う気持ちをまずしっかり受け止めることは大切なのかなと思いました。
現代は、自死を選んだ親戚友人が一人はいるのではないかと思うほど、自殺率がまだまだ高い世の中です。
その中で、自分にもできることを探し、居場所がないと感じる人が集まれる場所として喫茶店を作りたいと考えているところです。
これからも時々、こうしたことを考える時間を大切にしたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?